『ありの~ままの~♪』
朝4:30、自分が寝ている横で、娘が玩具マイクの音量MAXで熱唱。
地獄の春休みが始まった(^-^;)
どうもヨッシー店長です。
春休みに入った優。
学校が休みで嬉しいのか、朝4:30から『ピーガー!ピーガー!(ハウリング)』マイクを鳴らしながら、毎朝飽きずに歌いまくりです(^▽^;)ノイローゼニナルヨ
とりあえず無事、小学2年生を終えることができました。
先日開催された『第2回ニコカフェ』の最後に、ヨッシー店長からの小話として『ダウン症児の子育てでやってきて良かった10のこと』というお話を少しさせて頂きました。
ザーッと一気に話してしまったこともあり、伝えられたのは予定していた分量よりもだいぶ少なめになってしまいました…。
そこで今回、その時の補足と来場できなかった方にもそれをお伝えできればと思い、『ダウン症児の子育てでやってきて良かった10のこと』をテキスト化してブログに掲載したいと思います。
正直ダウン症に限らず「子育て全般にいえること」かもしれないですが、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
※『ダウン症児の子育てでやってきて良かった10のこと』は、あくまでもヨッシー店長個人の感想です。
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【1】挨拶はしっかりする
家族とのコミュニケーションの原点
1日の始まりは、家族との『おはよう』から始まる人が多いと思います。
何気なく交わされる毎日の挨拶ですが、『おはよう』が言えているかどうかで、その後1日の家族との関わり方が変わってくると思っています。
大げさにいうと、『おはよう』が言えないままでいると『おかえり』『いただきます』『おやすみ』なども“言い辛い環境”になっていくように思うんです。
実際、自分が中学生の頃、そういう状況になった記憶があります。
今考えると思春期や反抗期とは別に、家族と挨拶しなくなってからコミュニケーションを取りづらくなっていったように思います…。
そんなこともあって、挨拶は「家族とのコミュニケーションの原点」だと思うので、しっかりすることが大事だなーと思っています。
将来子供が大人になった時に、挨拶する習慣があるかないかで家族の絆の度合いも変わってくるのではないでしょうか。
子供の病気の発見にもつながる
挨拶はのコミュニケーションの他にも、子供の病気の早期発見にもつながると思っています。
「いつもの『おはよう』となんか違うな…」と感じたら、それは体調が優れない状態かもしれません。
うちの優も『おはよう』のテンションで、その日の体調がなんとなくわかります。
まあこの変化に気付くのも、毎朝『おはよう』としっかり挨拶しているからこそですね。
子供は挨拶で「予定」を知ることができる
うちに限ってかもしれませんが、優は「この後どうなっていくのか?」を知りたがります。
「午前中はどこかへ出かけるのか? 昼ご飯は食べるのか?食べるならどこで?いつ? 午後はどう過ごすのか?」など。
自分にも経験がありますが、子供の頃ってその日(休日)の行動は”全て親任せ”なので、どういう一日になるのか見当が付きません。
そんな時、挨拶がある種「行動のヒント」になるので、上記のような不安を多少軽減することができると思っています。(※行動のヒントは挨拶だけではないですが)
朝、親が言う『おはよう』一つをとっても、子供は敏感に変化を感じ取っているようです。
- 『おはよう!(アセアセ)』→今日は何か用事があって急いでいるんだな
- 『おはよう~(ゆったり)』→今日はゆっくりした一日になるんだな
挨拶で子供が抱えている不安が少しでも軽減できるなら、やはり挨拶はしっかりするべきだと考えています。
『ありがとう』は魔法の言葉
『ありがとう』という言葉は、感謝の言葉でもあり、同時に「癒しの言葉」でもあると思っています。
子供は「ありがとう」と言われると、「嬉しい」「お手伝いができた」「頼られている」など感じることができます。
親は「ありがとう」と言う事によって、「感謝」「細かいレベルでの成長の確認」「『ありがとう』と言える今の環境に感謝して癒される」などの感情が湧きます。
この『ありがとう』という言葉は本当に万能で、一つの言葉の中に「沢山の善のパワー」が宿っているように思っています。
ある意味『ありがとう』は魔法の言葉ですね♪
【2】子育てを楽しむ
今しかできない経験
一般的に子育てって大変なことも多いですが、でも大変なのは何だかんだ10歳くらいまでだと思っています。
ダウン症児は個人差も大きいので、これに当てはまらない場合もあるかもしれませんが、それでも赤ちゃんの時のオムツ替え時期や療育に通う時期に比べたら、だいぶ子育てはしやすくなっていると思います。
気付けば大人になって、子育て時代を懐かしく思う時が来るでしょうね。
なので、自分は「子育ては大変!」と思うよりも、「今しかできない経験!」と思いながら子育てをするようにしていました。
この思考だと「プラスの思考」なので、精神的にも疲れにくくなります。
得るものも沢山!
子育ては得るものも沢山あります。(自分の時間が減るなどのデメリットもありますが)
- 子供からの愛情・癒し
- 大人は忘れてしまった子供ならではの視野や思考
- 子供を通じた社会との関わり
- 障碍児を育てる場合は、社会での障碍の立ち位置・その知識
…などなど、ここには書ききれない程、沢山のものを得られます。
もし子育てをしていなかったら、子供に関する行政施設や子供遊園地に行く機会もなかったかもしれないですね。
子育てが大変なのは事実ですが、得るものも沢山あるので、どうせ子育てするなら「楽しんで子育て」する方が良いと思っています。
自分の経験からすると、親が子育てを楽しむと、子供も自然と笑顔になりますね(^-^*)
【3】親はストレスを溜め込まないようにする
ストレスは伝染する
親がストレスを溜め込んでイライラしていると、そのイライラは子供にも伝染すると自分は思っています。
そしてそのイライラによって、子供の心がどんどんくすんでいくようにも思っています。
そうならないためにも、親は極力ストレスを溜め込まないようにした方がいいと思います。(もちろん健康面としても)
これは勝手な持論の一つなのですが、「イジメっ子(不良)は往々にして、親からの愛情が少ないのではないか?」と感じています。
『親のストレス→子のストレス→イジメで発散』
という図式ができているようにも思います。
もちろんこれは一概にはいえませんが、多少なりともストレスの伝染が影響しているのではないかと思います。
なので、我が子が“イジメをする側”にならないためにも、親は極力ストレスを溜め込まないようにした方がいいと思っています。
※上記はあくまでも自分が勝手に考える持論の一つです。
ストレス発散方法
では、どうやってストレスを溜め込まないようにすればいいのか?
ストレス発散方法は色々ありますが、自分的には「子供と外で思いっきり遊ぶ」が良いと思っています。
なぜかというと、「体を動かす」「外の空気を吸う」「太陽を浴びる」「子供に知識や意思を伝えられる」などの要素があるからです。
少なくとも「体を動かす」のは、ストレス発散にはかなり効果的です。
バーベキューやキャンプに行くのもいいですし、公園でボール遊びや鬼ごっこも良いと思います(^-^)q
【4】子供の前で夫婦喧嘩をしない
皆さん夫婦喧嘩はしますか?
うちはたまにします。(たまに?(^-^;))
夫婦喧嘩(お互いの意見をぶつけ合う)をすること自体は悪くないと思いますが、子供の前では夫婦喧嘩をしない方がいいと思っています。
なぜなら3番目に書いた「親のイライラ」と同様、夫婦喧嘩を目撃している子供には「強い心的ストレス」がかかるからです。
うちも以前は子供の前で喧嘩することもありましたが、喧嘩中は常に子供たちの心は平穏ではなかったです…。(表情を見る限り)
特に優は感受性が強いので、かなりストレスを感じていたことでしょう。
今はそれを反省して、子供の前で夫婦喧嘩をしていません。
喧嘩をするとしたら、子供が寝た後にするようにしています。
でもこの方法だと喧嘩の感情が時間と共に薄れるので、結果として夫婦喧嘩にならないことが多いですね(^-^;)
【5】「うちの子はダウン症だからね…」という認識を持たない
これはダウン症児(及びその他の障碍児)がいる家族限定になるかもしれませんが、「うちの子はダウン症だからね…」という認識を持たないようにしていました。
なぜなら、親が「ダウン症だから」と思ってその子の成長範囲を決めてしまうと、子供は決してそれ以上には成長しないと思うからです。
なので、まずは本人が納得するまで「やらせてみる」ということが大事だと感じています。
まあそうはいっても、完全にその意識をなくすことは難しいんですけどね…(^-^;)
ちなみに、子供が挑戦してそれが出来た時は、思いっきり褒めていました。
本人は出来たことで”自信”が持て、親に褒められることでそれが”確信”になるので、成長の好循環が生まれます。
【6】子供が「やりたい!」と言ってきたら進んでやらせてみる
もし子供が『やりたい!』と言ってきたら「チャンス」だと思って下さい。
子供が主体的になっている時は、学習意欲や習得率は上がります。
もし出来なかったとしても、やったことは全て経験になります。
習い事は親が指定したものをやらせるよりも、本人が希望するものをやった方が長続きするそうです。
ただ、入り口としては「体験版をやらせてみる」というのは良いと思いますね。
好きになるかわからないけど、ピアノや書道の体験教室に行ってみる…など。
自分は一応料理のプロなので、『料理やりたい!』と言ってきた時は必ずやらせています。
妻も体操感覚でヨガを教えている時があります。(妻はヨガのインストラクター)
まだ一人ではできないことも多いですが、もう少し大きくなったら色々教えたいと思っています(^-^*)
【7】ルールを決めすぎない
ルールは程々に
家庭内で”ルール”を決めることは大事ですが、あまり行き過ぎると、子供へのストレス負荷が強くなる可能性があります。
なので、「ルールは程々に」と決めていました。
例えば「お片付け」をルールにしていますが、「全ての物を1mm単位で元の状態に戻す」まではさせていません。
片付けをする習慣さえ身についていれば、後はもう少し大きくなったらしっかりやってくれることでしょう。(親の希望(^-^;))
もし1mm単位で元の状態に戻すことを要求して、それができる子に育てたらそれはそれで凄いことですが、どこか完璧主義の精神や潔癖症の心も同時に育っていってしまいそうな気もしています。(良いか悪いかは別にして)
これは自分の哲学なので子供に押し付けるつもりはないのですが、何でも「適度なバランス」が大事ではないかなと思っています。
※別に宗教ではないですが、適度なバランスは「この世の真理」だとも思っています。
その考えから、ルールに関しても適度なバランスを保つようにしました。
ルールに依存させないように
あと、ガッチガチにルールを固めてしまうと、逆に「ルールがないと生活できない体質」になる恐れがあるとも思っています。
『ルール』って『レール』と言葉の響きが似ている気がしますが、子供がレール(ルール)に乗っている時はいいですが、予期せぬ脱線事故にあった時、そのレールが1本しかない場合はそれ以上先には進めなくなる可能性があると思っています。
つまり「イレギュラー対応できない子供に育つ可能性がある」ということです。
そういう意味でも「ルールは程々」にした方がいいかと思っています。(別に放任主義ではないです(^▽^;))
話がズレますが、よく『子供を大学まで入れて育てるのに3000万円もかかるのか…』と悩む人がいますが、この考え方は「既にレールを敷いている考え方」な気がするんですよね。。
まあそれぞれ家庭の考え方があるので、別にその考えを批判するわけではないのですが、将来自分に子供を大学へ入学させるお金があったら、そのお金を子供に渡して「海外へ行って、海外の文化を学んでこい!」と言いそうな気がします(笑)
※もちろん子供本人が『大学へ行って勉強したい!』と言ってきたら極力叶えたいですけどね。
できれば子供たちには「新しいレールを自ら建設できる人」になってくれたら嬉しいですね。
【8】基礎体力作りは大事
ダウン症児は健常児に比べると、免疫力が弱いと言われています。
優も幼児期や小学1年生の時は、よく体調不良になっていました。(多くは溶連菌による体調不良)
ただ、2年生の2学期と3学期はほぼ体調不良で休むことがありませんでした。
これは成長と共に免疫力が上がってきたこともあると思いますが、基礎体力が上がってきたことも少しは影響していると思っています。
基礎体力は、主に外で遊ばせて養っています。
外で遊ばせると、単純に筋力・持久力などがアップしますが、それと同時に空気中や土の中の色々な菌やウイルスを吸い込むことで基礎免疫力も養えます。
他にも、外で遊ばせると人間の「五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)」が鍛えられるので、外遊びはメリットがいっぱいですね。
今後も時間があれば公園に連れ出したいと思っています(^-^*)
【9】子供とコミュニケーションを取る時は心から全力で
子供は、親の細かな表情、仕草、態度、声などで、驚くほど情報収集する能力を持っています。
なので子供と遊ぶときに手を抜いていると、すぐに見破られます。
スマホ片手に相手なんて論外です(^_^;)
そんなこともあり、子供とコミュニケーションを取る時は、心から全力で接するようにしていました。
親が全力で接すると、子供もそれを全力で返してくれます。
【10】「大好きだよ」と言って抱きしめる
【1】~【9】までダウン症児の子育てでやってきて良かったことを書いてきましたが、この【10】が出来ていればオールOKといえるかもしれません。
それは
「大好きだよ」と言って抱きしめる
こと。
子供は親から「大好きだよ」と言って抱きしめられると、安心し、親から「愛されている」ということを再認識します。
この安心感が、安定した成長を生んでいくと思っています。
そしてそれは将来、優しさや思いやりという心の成長にもつながっていくと思っています。
これは何も子供に限った話ではなく、親にとっても愛情の再確認ができるので大事なことだと思っています。
うちではほぼ毎日ハグしていますが、これは良い習慣だと思っています。
特に優は純粋な性格もあって、一切恥ずかしがらなくハグしてくれます♪(翠もですが)
子供とのハグは、子育ての辛さを十分上回る気がしますね。
「ダウン症児の子育てでやってきて良かった10のこと」まとめ
ということで、今回は先日のニコカフェで発表させてもらった「ダウン症児の子育てでやってきて良かった10のこと」に多少補足を入れて内容紹介してみました。
最後に今回の内容をまとめておきます。
- 挨拶はしっかりする
- 家族とのコミュニケーションの原点
- 子供の病気の発見にもつながる
- 子供は挨拶で「予定」を知ることができる
- 「ありがとう」は魔法の言葉
- 子育てを楽しむ
- 子育ては「今しかできない経験」だと思うと、精神的にも疲れにくくなる
- 子育ては得るものが沢山ある
- 子育てを楽しむと、子供も自然と笑顔になる
- 親はストレスを溜め込まないようにする
- 親のイライラ(ストレス)は子供にも伝染する
- ストレスを発散するには、外で子供と一緒に遊ぶのが効果的
- 子供の前で夫婦喧嘩をしない
- 子供の前で夫婦喧嘩をすると、子供には強い心的ストレスがかかる
- 夫婦喧嘩を後回しにすることによって、結果として夫婦喧嘩が減る
- 「うちの子はダウン症だからね…」という認識を持たない
- 親が「ダウン症だから」と思って成長範囲を決めてしまうと、子供は決してそれ以上には成長しない
- まずは本人が納得するまで「やらせてみる」ということが大事
- 子供が「やりたい!」と言ってきたら進んでやらせてみる
- 子供が「やりたい!」と言ってきたらこれはチャンス!
- 子供が主体的になっている時は、学習意欲や習得率は上がる
- ルールを決めすぎない
- 家庭内でルールを決めることは大事だが、行き過ぎると子供へのストレス負荷が強くなる可能性があるので、ルールは程々にするのが吉
- ルールを決めすぎると、逆にルールがないと生活できない体質になる可能性がある
- 基礎体力作りは大事
- ダウン症児は健常児に比べると免疫力が弱いと言われている
- 外で遊んでいると五感をフル活用するので、外遊びは結構重要
- 子供とコミュニケーションを取る時は心から全力で
- 子供は親の細かな表情、仕草、態度、声などで、驚くほど情報を取得する能力を持っている
- 「子供は親の心を読んでいる」と思った方がいい
- 子供とコミュニケーションを取る時は心から全力で接することが大事
- 「大好きだよ」と言って抱きしめる
- 上記ができなかったとしても、これさえしていれば問題ないと思う
- 子供は親から「大好きだよ」と言って抱きしめられると、安心し、親から「愛されている」ということを再認識する
- 子供にとっても大事だが、親にとっても愛情の再確認ができるので大事
「良かった10のこと」はあくまでもヨッシー店長の感想ですが、これから子育てを始められる方に少しでもお役に立てば嬉しいです(^-^*)