クリエイティブな能力を発達させる一番の先生は、「自然」だと思う。
どうもヨッシー店長です。
自分は現在「ChariT」という、障害者クリエイター作品の販売サイトを運営していますが、自分の力不足もあり、新規のクリエイターさんをまだまだ獲得できていません。
今後もクリエイターさん獲得のための活動は続けていく予定ですが、同時に運営側でもチャリティー作品を随時アップしていく予定です。
※運営側は障害者クリエイターではありませんが、作品販売の利益分を全て寄付としているため除外させて頂いています。
そんな中、自分がデザインした「ダウン症のアウェアネスリボン」のスマホカバーを販売できるようになりました☆
今回はそのスマホカバーの事と、ChariTが生まれた背景を紹介していきたいと思います。
どうぞ宜しくお願いします(^-^*)
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アウェアネスリボンって何?
オープニングで「ダウン症のアウェアネスリボンをデザインした」と書きましたが、そもそも「アウェアネスリボンって何?」と思っている方もいると思いますので、まずはアウェアネスリボンの説明を。
Wikipediaにはこう書かれています。
アウェアネス・リボン(英: Awareness ribbon)とは輪状に折った短い一片のリボン、もしくはそれを描いた絵などで、アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリス、その他世界各地で、着用者(使用者)が社会運動、もしくは社会問題に対してさりげない支援や賛同の声明を出す方法として使用されている。
引用 – Wikipedia
つまり、アウェアネスリボンとは「私はこの社会運動に賛同していますよー♪」というさりげないアピールのためのアイコンを意味します。
アウェアネスリボンは色によってそれぞれ意味があって、例えばレッドリボンはエイズ、ゴールドリボンは小児がん、ジグソーパズルリボンは自閉症…などそれぞれの意味合いがあります。
※同じ色でも意味合いが多数あるものもあります。(例:オレンジリボンには、反人種差別、児童売春・児童ポルノ根絶、児童虐待防止などの多数の意味合いがある)
ダウン症のアウェアネスリボンの色は、ブルー&イエローです。
今回作ったデザイン
ということで今回、青と黄色でダウン症のアウェアネスリボンをデザインしてみました。
余計な部分を排除して、フラットなデザインにしています。
で、このデザインを印刷した実際のスマホカバーがこちら↓です。
現在iPhone用のスマホカバー(iPhone7、iPhone6/6s、iPhone5/5s/SE)しかありませんが、今後種類を増やしていく予定です。
送料無料で税込2480円です。
※近日中に「手帳タイプ」も販売予定。手帳タイプ発売しました!↓
日本ダウン症協会に寄付
デザイン作成後、このデザインが「ダウン症のアウェアネスリボン」として使用することが可能か日本ダウン症協会さんへを問い合わせました。
日本ダウン症協会さんからは「使用しても問題はないのではないでしょうか」と返答を頂きました。
今後、このデザインの商品が販売された際は、その売上げで発生した利益の全てが、日本ダウン症協会への寄付となります。
ChariT(チャリティー)について
この場を借りて再度「ChariT」の説明を追記させて頂きます。
ChariTとは?
以下、ChariTより引用です。
ChariTは障害者クリエイター作品の販売サイトです。
障害者の中には本来持っている才能を開花できないままでいる人が多くいます。
ChariTはそんな隠れた才能を持った障害者の能力を「作品」という形で、全国、全世界に向けて発信しています。
現代社会では残念ながら寄付金詐欺なども存在します。
「寄付金は誰に使われているのか?」「本当に寄付した相手に使われているのだろうか?」
ChariTはそんな寄付する側の不安や疑問を解消するため、作品の売上の中から諸経費、税金を引いた分の全てを障害者クリエイター本人へ寄付しています。(ChariTのオリジナル商品は売上の中から諸経費、税金を引いた分の全てを「認定NPO法人 難病のこども支援全国ネットワーク」へ寄付しています)
引用 – ChariTについて
ChariTの運営目的は、寄付金詐欺防止の観点もありますが、大きな運営理由としては「障害者クリエイターを発掘して、自身で自活してもらうようにすること」を目的にしています。
詳しくは後述します。
障害者クリエイターを募集&その理由
ChariTでは、現在ChariTに作品提供してくれる障害者クリエイターを募集しています。
年齢、性別、障害の程度などは問いません。
障害者認定を受けている方なら、どなたでも参加できます。
もちろんタダではなく、作品商品が販売された場合は、その売上金額の20%をクリエイター本人に還元させてもらっています。
ChariTが障害者クリエイターを募集している理由ですが、大きな理由としては
「今後の日本社会及びグローバル社会で、障害者も自活していく必要がある」
と考えているためです。
これはどういうことかというと・・・
現在、社会保障費が年々増え続ける日本では、いつ財政破綻してしまうかわからない状況まできています。
それとは逆に、平成17年に成立した障害者自立支援法によって、現在は障害者福祉は以前よりもかなり拡充されています。
※金融広報中央委員会「知るぽると」4.障害者福祉 参照
しかし、もし日本が財政破綻してしまったら、これらの制度はどうなるでしょうか?
おそらく突然制度が廃止されることはないとは思いますが、長期的に見た場合、制度の内容が縮小されてしまう可能性は十分にあると思います。
何が言いたいかというと、「障害者福祉への予算が縮小された場合、障害者が生活するうえで支障が出てくる可能性がある」ということです。
具体的にいうと、障害年金が減ってしまう可能性もありえます。
※障害年金とは、障害を負ったことで国民生活の安定が損なわれることのないように、働く上で、あるいは日常生活を送る上で困難がある人に支払われる年金のことです。
もし生活の大部分を障害年金で賄っている人の場合、給付が大幅に減ると生活が立ち行かなくなる人も出てくることでしょう。
ちょっと話が逸れますが…
ダウン症者は、20歳から障害基礎年金が給付されます。
基本的にはこの障害基礎年金と働いた給料で生活していきます。(親の支援を除く)
障害基礎年金が給付される金額は、平成28年4月~平成29年3月の実績では、
- 1級:975,100円(月額 約81,258円)
- 2級:780,100円(月額 約65,008円)
となっています。
この給付金額は毎年4月に改定され、その時の社会情勢によって増減があります。
そう、その時の社会情勢によって増減があるのです。
つまり、もし日本国内で財政破綻(もしくはそれに近い事象)が起きた場合、この障害基礎年金が大幅に減額される可能性は十分あります。(もちろん他に削減対象になる項目は沢山あると思います)
そうなった場合、減額された障害基礎年金と働いた給料で生活していかなくてはいけません。
親が生きている間は親に頼ることもできますが、親亡き後は自身で生活をしていかなくてはいけません。
また、2015年度の厚生労働省の調べでは、ダウン症者のうち「就労中」が74.5%、「就労未経験」が18.8%となっており、就労中でもその60.4%が平均年収は「30万円以下」となってます。
つまり、働いた給料分だけではとても生活はできないのが現状です。
ニュースでも取り上げられています→「ダウン症を持つ成人は不幸?当事者親子を直撃 半数以上が平均年収30万円以下の現実」
最初に「今後の日本社会及びグローバル社会で、障害者も自活していく必要がある」と書きましたが、これは上記のような状況になった時のためを想定しています。
ここまで読んでくれた人の中には、「不安に思いすぎ」と思われる人もいるかもしれません…。
でも福島第一原発事故が起こる前、「原発事故なんて起こるわけないでしょ、不安に思いすぎ」と思っていた人は結構いたのではないでしょうか?
たしかに日本の財政破綻は”あり得ない事”かもしれません。
しかしながら、原発事故が証明しているように”想定外”という言葉は既にありません。(この世に絶対はありえません)
別に自分は不安を煽っているわけではありません。
何が起こるかわからない将来に対して、「極力できることはやっておこう」と思っているだけです。
そんなこともあり、「障害基礎年金に極力依存しないで、自身で経済力を身に付けていった方が良い」と自分は考えています。
ChariTではそんな「障害者自身が経済力を身に付ける」という考えのもと誕生しました。
ChariTの発端は、別にボランティア精神に目覚めたとかそんな格好良い理由ではなく、この「障害者自身で経済力を身に付ける」ことが自分の娘にも必要なことだったからです。
もっと具体的にいうと、「親亡き後、娘がどうやったら自分で生活していくことができるか?」という考えからスタートしています。
ちなみに、「今後の日本社会及びグローバル社会で、障害者も自活していく必要がある」という一文の、「グローバル社会」という部分は文字通り”世界”を想定しています。
ChariTでは、主に絵や写真などの作品を募集しているのですが、作品、つまり”芸術”は言葉の壁を越えますし、障害があるかないかの壁も越えます。
日本国内での自活、さらには世界競争で生き残っていくには、芸術作品というカテゴリは「障害がある人でも十分チャンスのあるカテゴリ」だと考えています。
※ちょっと話はズレますが、「AI」との競争でも芸術には優位性があると旧ブログで少し書いています。参考まで。
「ダウン症をはじめ障碍者の現状の就職状況&将来に関して(後編)」
ChariTで募集している作品
作っていただく作品は、別に凝ったものではなく、普段描かれている絵や、スマホで撮影した写真等でも構いません。
その作品をChariTが商品にして販売させて頂きます。
障害者クリエイターさんへの還元率は売上金額の20%となっています。(残りの80%は経費です)
例えば、Tシャツを5000円で販売した場合、1000円が障害者クリエイターさんに還元されます。
また、販売金額は障害者クリエイターさん側で指定ができます。(上限はないが下限は決まっています)
参考までにですが、これは以前うちの優が作った絵です。
現在この絵を元にして、スマホカバーを販売しています。
つまり、絵でも写真でもとにかく障害者本人が作った作品であれば、それを元に商品化ができます♪
ちなみに現在商品にできる種類は、
- スマホケース(プラスチックカバータイプ)
- スマホケース(手帳タイプ)
- スマホリング
- モバイルバッテリー
- メンズTシャツ
- メンズVネックTシャツ
- レディースTシャツ
- キッズTシャツ
- 赤ちゃんのスタイ
- 赤ちゃんのロンパース
- パスケース
- トートバッグ
- クッション
- ハンドタオル
- マグカップ
となっています。
ChariTではこのような障害者クリエイターさんの作品を販売し、自ら収入を得る状況を作り上げ”自活”につなげてもらいたいと考えています。
もしChariTに参加して下さる障害者の方、またはその親御さんがいらっしゃいましたら、まずはお気軽に以下のお問い合わせボタンよりメール頂ければ幸いです。
※お問い合わせ等には一切料金はかかりません。
作って頂く作品のサイズや詳細情報をお教え致します。
ということで、今回はダウン症アウェアネスリボンデザインのスマホカバーの紹介と、ChariTの想いに関して書いてみました。