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一般的な飲食店開業はやめておくべき理由10選

一般的な飲食店開業はやめておくべき理由10選



ヨッシー店長
もう後戻りはできんぞ。止め方を忘れちまったからな。by飛影
どうもヨッシー店長です。

 

以前も書きましたが、2025年以降、飲食業界は「暗黒時代」に突入しました。

 

  • 原材料費の高騰
  • 円安で輸入食材の高騰
  • 人件費の高騰
  • 人手不足
  • 求人しても応募が無い
  • 結果的に求人費高騰
  • 飲食業界で働くことへの嫌悪(特に若い世代)
  • 光熱費の高騰
  • スタグフレーション(賃金は上がらず、物価のみが上がる)による外食費のカット
  • コロナ禍によって二次会需要の激減
  • 若い世代の飲酒離れ
  • ラーメン業界に言われる「1000円の壁」
  • 飲食市場は競合が多いため、安易には値上げがしにくい環境
  • スーパー・コンビニの総菜レベルの上昇
  • 冷凍食品のハイクオリティ化

 

これらの理由からも、現在は

「飲食店開業はやめておけ」

と言わざるを得ません…。(自宅飲食店を除いて)

 

また、そもそも暗黒時代になる以前から

「飲食店経営は高難易度」

の業種でした。

 

今回はそんな「飲食店経営の難しさの理由」を解説してみたいと思います。

 

今回紹介する「飲食店開業をやめておくべき理由10選」は、テナント店舗などで開業する「一般的な飲食店」の話になります。自宅飲食店を除きます。

 

 

【1】開業資金が想像以上にかかる

飲食店開業には、物件取得費、内外装工事、厨房機器、備品、広告宣伝費…と、開業資金は高額になるのが一般的です。

居抜き物件でも数百万、スケルトン物件なら一千万円超えも普通にあります。

想定していたよりも数百万円オーバーするケースも少なくありません。

 

また、売上が立ち始めても、すぐに黒字になるわけではありません。

設備投資の回収には数年かかることもあり、資金繰りに苦しむ人が続出しています。

 

ヨッシー店長
飲食店の廃業率は
「1年で30%、3年で50%、5年で70%、10年以内で90%」
と言われています。

仮に開業費に1000万円かけて、3年で半分以上が廃業…というのは、あまりにも酷い話ですよね。
しかも廃業すると「現状修復費」に数十万円以上かかる場合も。。

逆に自宅飲食店は100万円以下で開業できる場合も多いです。
廃業しても自分の家なので、現状修復費も発生しません。

 

 

【2】営業許可・届出が煩雑で時間がかかる

開業には保健所による営業許可、大型店舗の場合は消防署への届出、税務署への開業届や青色申告申請など、行政の手続きが山のようにあります。

順番を間違えると、開業日が遅れるリスク(営業していないのに家賃分の資金が消えていく)もあります。

 

ヨッシー店長
開業日が遅れると、「空家賃(営業していないのにかかる家賃)」が発生し、開業前から経費が駄々洩れしてしまいます。

その点、自宅飲食店は「空家賃は発生しない」ですし、自分が「納得いくまで開業準備」ができます。

自分の場合は、家に住み始めてから半年間じっくり準備をして開業しました。

 

 

【3】集客の壁は「予想外」に高い

「料理がおいしければお客様は来る」このような考えで集客できた時代は、とっくの昔に終了しました。

味が良くても、「お店を知られなければ」お客さんは来ません。

「お店を知られていない」というのは、イコール「お店が存在していない」のと同じです。

 

また、「オープンすれば自然にお客が来る」という考えは非常に危険です。

オープン前からしっかり集客施策を行っていないと、初月から売上ゼロ、赤字でスタートする店舗も少なくありません。

 

現在の飲食店経営では「グルメサイト・SNS・口コミ・地元のつながり」など、多方面での集客戦略が必要です。

 

ヨッシー店長
ちなみに自分の実体験では
  • 新規顧客集客は「Googleビジネスプロフィール」「インスタグラム」
  • リピーター集客は「LINE公式アカウント」「インスタグラム」

が集客に効果的だと感じています。

集客に関してはこちら↓をご覧下さい。
【2025年版】お金をかけない飲食店の集客方法5選

 

 

【4】人手不足で運営が回らない

飲食業界は慢性的な人手不足です。求人しても応募が来ないのが今の現実です。

アルバイトすら集まらず、結局オーナーが全業務を一人でこなすケースが多発しています。

仮に人が集まっても、接客や調理の技術を育てるには時間がかかります。

戦力化する前に辞めてしまうことも珍しくありません。

 

ヨッシー店長
少子化、若い世代の飲食業嫌悪化、外国人労働力減少など、もはや今後の飲食業界では「人手不足は解消しない」といえます。

大手企業はDX化とロボットで乗り切るでしょうが、中途半端に人手が必要な個人店は厳しくなっていくのが予想されます。
個人店では人件費も大手程払えないですしね…。

家族のみで経営している自宅飲食店は、まだなんとか耐えられると思います。

 

 

【5】休めない・自由がない

飲食店の稼ぎ時は、一般的な人が休むとき。土日祝は営業、年末年始やお盆もフル稼働が基本です。

プライベートもほぼゼロといえます。
早朝仕込み、深夜の片付け、発注、帳簿整理などで1日が終わり、自由時間はほとんどありません。
家族との時間も犠牲になるケースが多いです。

 

ヨッシー店長
「休めない・自由がない」というのは、もはや飲食業の宿命でしょうね。
自分も1日平均14時間程働いています。
長時間働いても、その分の見返り(金銭的、精神的にも)があればいいですが、飲食業の場合そうではないことが多いように思います。

もし週6日で営業している店だと、「飲食業以外のことはほぼ何もできなくなる」といえるでしょう。
新規ビジネス立ち上げや並行して別ビジネスの運営なども、相当難易度は高くなると思います。

 

 

【6】利益率がとにかく低い

食材や人件費、家賃がかさむと、どれだけ売上があっても利益が残りません。

飲食業では手元に残るのは売上の5~10%程度と言われています。

固定費が高いと、仮に売上が数百万円あっても赤字になることも珍しくありません。

経営感覚がなければ、売れているのに潰れる…という事態にもなりかねません。

 

ヨッシー店長
飲食業は低利益率にも関わらず、食材原価が上がったり、急な出費(厨房機器が壊れた、エアコンが壊れた、など)で、さらに利益率が下がる場合が多々あります。
最近ではキャッシュレス決済の「決済手数料」で、さらに利益率が減っています。

なので外的環境(食材価格高騰、光熱費高騰など)に変化があると、もろに影響を受け、すぐに赤字に転じやすいです。

ちなみに家族のみで運営する自宅飲食店は、利益率(営業利益率)は40%を超えることも少なくありません。

 

 

【7】飲食以外の仕事が多すぎる

飲食店オーナーは、ただの「料理好き」では務まりません。

売上・利益管理、戦略立案、ブランディングなど、経営者としての視点が求められます。

今の時代、SNS運用やGoogleマップ対策、LINE公式アカウントの運用まで、デジタルを使いこなせなければ集客は厳しいのが現実です。

 

ヨッシー店長
シェフをやっている飲食店オーナーは、料理を作ることも大事ですが、比率としては「料理:2 経営:8」と圧倒的に経営側に携わらないと、店はすぐに潰れます。

正直、料理人と経営者は別の職業であり、それを同時に行っていく必要があります。

自分が13年やってきた感想としては、生き残る飲食店のオーナーは「経営側にシフトしている人が多い」印象です。

 

 

【8】ライバルが多すぎる

繁盛店ができると、近所に似たコンセプトの店が出店することもよくあることです。

「差別化」「ファン化」ができなければ、あっという間に顧客を奪われます。

単価を下げて客数を追う戦いに巻き込まれると、利益が出ず、消耗戦に突入します。

「安くておいしい」は最初はウケても、長続きしにくいです。

 

ヨッシー店長
一時期に比べれば飲食店の数は減っていますが、それでも「供給過多」と言われる程、飲食市場における飲食店の数はとても多いです。

この要因は「参入障壁の低さ」があり、特にスキルが無くても開業資金が用意できれば、誰でも飲食店を開業することが可能なためです。

開業時には「明確な差別化」が必要であり、開業後は「リピーター化→ファン化の努力」が求められます。

 

 

【9】想定外のトラブルが多発

営業中のトラブルは日常茶飯事。近隣からの騒音クレーム、スタッフの突然の退職、衛生管理の失敗など、常にリスクと隣り合わせです。

毎日トラブル対応に追われ、精神的に追い詰められるオーナーも少なくありません。

「好きなことだから頑張れる」では乗り越えられない現実もあります。

 

ヨッシー店長
自分も予期せぬトラブルで落ち込んだことが多々あります(^-^;)
飲食業は人との接点が多い分、トラブルも起きやすい業種ですね。

ただ自分の飲食店を経営したいなら、この部分は逃げないで乗り越えていく必要があります。

またトラブルが起きた際に、「周りに話せる存在がいるかいないか」が精神的な負担を左右します。

ワンオペ経営(一人経営)は利益も大きいですが、精神的な負担を「一人で抱え込んでしまう可能性」があるので、この部分はワンオペのデメリットですね。

逆に家族で自宅飲食店を経営している場合は「状況が理解できて、気軽に話せる相手」がいるため、精神的な負担もだいぶ軽減されやすいです。

 

 

【10】廃業率が異常に高い

中小企業白書などの統計では、飲食店は開業から3年以内に約50~70%が廃業すると言われています。長く続く店はごく一部です。(10年で1割以下)

味が良くても、運営・集客・経営がうまくいかなければ生き残れません。

また、市場自体が飽和状態なので、常に進化や差別化が求められます。

 

この記事の冒頭でも紹介していますが、飲食業界は『暗黒時代』に突入し、廃業率がさらに上がっています。

 

ヨッシー店長
うちは自宅飲食店なので「家賃」はかかっていません。
「人件費」も雇っているのは弟だけなので、人件費も最低限でやっています。

そんな状況でも「利益が下がっていく現在の状況」は、本当にキツイ時代になったなと実感しています。

 

 

それでもやるなら、どうすべきか?

今回は「飲食店経営の難しさの理由」を解説しましたが、

それでも

「どうしても飲食店を開業したい!」

と考えるのであれば、

やはり自分としては

「自宅飲食店での開業」

をおすすめしたいですね。

 

自宅飲食店の場合、

  • 店舗家賃がかからない
  • 開業資金が抑えられる
  • 長期休業が可能
  • 物件探しの手間が無い
  • 開業までの準備期間が十分取れる
  • 置ききれない荷物等を自宅に置ける
  • 通勤労力・コストがかからない
  • 定年退職がない
  • 閉店しても貸し出せる
  • 水道光熱費などの一部を経費として計上できる
  • いつでも仕事ができる
  • 家事や育児と両立しやすい

など、多くのメリットがあります。

 

しかも極論、自宅なので「99%潰れない」とも言えます。

※詳しくは「99%潰れない飲食店とは? ●●が廃業しない7つの理由を現役オーナーが解説」をお読みください。

 

仮に自宅飲食店でなくとも、2025年以降、飲食店を開業する場合は、

「なるべくお金をかけずに小さく始めて、極力ランニングコスト(家賃や人件費など)を抑えて経営するのがベスト」

だといえるでしょう。

 

今後の飲食店経営では「FLRコスト」のうち、

「L(人件費)とR(家賃)をいかに小さくできるか」

生き残りのキーになってくると自分は考えています。

FLRコストとは?
飲食業の「3大コスト」を表す言葉。

F…FoodのF、食材原価を指す
L…LaborのL、人件費を指す
R…RentのR、家賃を指す

このコストの合計値が売上の70%以内が望ましいと言われている。

 

家族で経営している自宅飲食店の場合、FLRコストのうち「LRコストが無い」ので、高利益率を実現できます。

この高利益率が実現できることも、自分が「開業するなら自宅飲食店」をすすめている理由の一つですね。

 

ということで最後までお読みいただきありがとうございました。

今後、飲食店開業を目指す方に、少しでもお役に立てたら幸いです(^-^*)♪

 

 

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