焼肉ライクを参考に「1人焼肉のビジネスモデル」を分析してみた!高利益を生み出すその仕組みとは?

1人焼肉のビジネスモデル
ヨッシー店長
『1人タイ風焼肉専門店』とか出来たら流行るかな?(笑)
どうもヨッシー店長です。

 

突然ですが、「1人焼肉専門店」ってご存知ですか?

2018年の夏頃から飲食業界では注目されている業態なのですが、文字通り「お一人様で焼肉が食べられる店」です。

先日、この1人焼肉専門店である『焼肉ライク』というお店に行ってきました。

焼肉ライク 渋谷宇田川町店の入口

焼肉ライク 渋谷宇田川町店

1席に1台焼き網

「1人焼肉専門店」なので、1席に1台焼き網が用意されています。

 

焼肉ライクは、焼肉チェーンで有名な『牛角』の創業者である西山会長が新たに手掛けた新業態の店舗です。

※以下、焼肉ライクのホームページより一部抜粋↓

「欲しかった、1人で行ける焼肉屋」
ぱっと焼肉を食べたい時に、1人で行きにくいのが焼肉屋。だからつくりました、1人1台ロースター。自分のペースで、自分の好きな焼き加減で。無煙ロースターなので臭いや煙の気になるサラリーマンや女性の方にも安心です。

「TASTY! QUICK! VALUE! 焼肉のファストフード」
焼肉屋定番の冷麺やユッケ等は置きません。シンプルに焼肉とごはん、ワカメスープ、キムチのみ。シンプルメニューにより注文を受けてから3分以内にご提供。お肉の原価も通常の焼肉店より高く、おいしい焼肉をどこよりもリーズナブルに提供することができます。

「選べる部位、選べる量、選べるたれ。自分だけのカスタム焼肉。」
焼肉の楽しみの一つは色々な部位を食べられる事。焼肉ライクではあなた好みの部位、量、たれを選べます。You Like!な組み合わせを探してみてください。

 

自分の店はタイ料理店なので業種や業態は違いますが、「お、これは飲食業としては、よく考えられたビジネスモデルなのでは!?」と興味を持ったので、他の用事ついでに『焼肉ライク 渋谷宇田川町店』に行ってきました。

実際行ってみて「なるほど…」と、改めて感心させられるビジネスモデルであることがわかりました。

 

ということで、今回は焼肉ライクを参考に「1人焼肉のビジネスモデル」を分析した結果を紹介したいと思います。(※あくまでもヨッシー店長の個人的見解)

 

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1人焼肉のビジネス的メリット

高回転ビジネスが可能

一人焼肉は高回転ビジネス

飲食業界では、席数に対して何人のお客さんが利用したかを表す指数を「回転率」と呼んでいます。

例えば、20席の店舗に1日40人のお客さんが来店した場合、「40人÷20席=2回転」という計算になります。

 

1人焼肉のビジネスモデルは、この回転率が「かなり高い」といえます。

なぜなら、顧客は基本的に1人で来店するため、食べ終わったらすぐに退店する可能性が高いからです。

1人で焼肉を食べてて食べ終わったら、そりゃ皆さん『さ、帰ろう』ってなりますよね。(カウンター席だと尚更)

滞在時間が短いので、ピーク時間帯でも次から次へとお客さんが入れ替わります。

焼肉ライクでは、この滞在時間を25分程度と見込んでいます。

ヨッシー店長
実際自分も時間を計ったら、入店から退店まで23分でした(^-^;)早っ!

 

さらに焼肉店の場合、事前調理が可能です。(肉を切っておくなど)

つまり「注文から短時間での提供が可能」といえます。(焼肉ライクはこの時間を3分としている)

このようなオペレーションも回転率を上げる要因になっています。

 

座席の稼働率がほぼ100%

1人焼肉専門店では「カウンター席中心の席構成」となるので、座席の稼働率がほぼ100%になることも大きなメリットといえるでしょう。

テーブル席中心の飲食店では、1人の来店でも1テーブルを利用するため、デッドスペース(対面1テーブルなら1席、対面2テーブルなら3席が無駄になる)が発生しますが、1人焼肉のようにカウンター席中心であればそれが起こりません。

団体客による”まとまった売上”は期待できませんが、デッドスペースを作らないのは良いポイントといえるでしょう。

 

人件費が抑えられる

1人焼肉は人件費が抑えられる

焼肉という業種では、基本的には「高度な調理技術が必要ない」ので、その分調理スタッフの人件費が抑えられるといえます。

これがもし高級フレンチの料理人だったら、1人あたりの人件費は高騰します。(高級フレンチは高度な調理技術が必要なので)

また、焼き肉屋は『お好み焼き屋』や『しゃぶしゃぶ屋』のように「調理を客がセルフで行う」ので、その分調理スタッフの人数を抑えられるといえます。(←これは1人焼肉専門店に限らず)

 

現在の飲食業界は「危機的人手不足」なこともあるので、少ないスタッフ数で運営できる状況は、かなり大きなメリットといえるでしょう。

西山会長も『従業員の確保が課題』と言っているように、飲食業界では圧倒的に人手が足りていません。

ヨッシー店長
余談ですが、大手外食チェーン店は今まで人手不足を外国人労働者で補っていました。
しかしここ最近、SNS等を通して『あそこは賃金が安い』『あそこはブラックだ』という情報が、外国人労働者間で共有されているようです。

つまり働き方改革で外国人労働者が国内に入ってきたからといって、飲食業界の人手不足は簡単には無くならないことを表しています。

今まで従業員を安く使い倒してきた大手外食チェーン店は、今後「従業員の確保」が相当難しくなってくることでしょうね。
一説では、2019年現在、飲食業界に応募してきた日本人には「4社から声がかかる」程の売り手市場になっているそうです。

 

客席スペースを広めにとって売上増

焼き肉屋の調理内容は限定されるので(肉を切る、盛り付けるなどだけ)、基本的に厨房スペースを小さくすることができます。

その分、客席スペースを大きく取ることが可能です。

これはつまり「売上増に繋がる」ということです。

ヨッシー店長
自分が見た感じ『焼肉ライク 渋谷宇田川町店』は「客席:3 厨房:1」くらいの割合になっていました。店内は結構キツキツです(笑)

 

ターゲット層が「お金を持っている層」

お金を持っている層

立地にもよりますが、1人焼肉専門店が「30代~40代のサラリーマン・OL」をメインターゲットにしていた場合、この世代では独身者が増えていることもあり、“自由に使えるお金”を持っている人の割合が比較的高いと思われます。

特に、M2層(35歳~49歳の男性)、F2層(35歳~49歳の女性)といわれる人々。

ヨッシー店長
確かに自分がもし未だに独身でサラリーマンを続けていたら、「1人焼肉屋」にも行っていたかもしれないですね。
逆に今の自分のように子供がいる家庭のお父さんには、なかなか行けないお店かもしれない…(^▽^;)

このターゲット層と1人焼肉という業態の相性が、かなり良いように思います。

焼肉ライクの1号店がサラリーマンの多い「新橋」にできたのも、上記が影響しているかもしれませんね。

 

高客単価の確保が可能

日本人にとって焼肉は比較的”高価なイメージ”があるので、ある程度「高客単価が確保できる」といえるでしょう。

例えば、サラリーマンが通うような定食屋の場合、『ランチで1000円以上は高い』というイメージが浸透していますが、焼肉の場合は『1200円でも安い!』と思われる節があります。これは寿司やフレンチでも同様です。

ヨッシー店長
自分がやっているタイの屋台料理などは『ランチで1000円以上は高い』というイメージに属するので、『1200円でも安い!』と思われる業種は正直羨ましいです(^-^;)

焼肉ライクは高客単価路線ではなく、あえて価格帯を抑え、その分「高回転で補う路線」を進んでいます。

恐らく焼肉ライクの西山会長は「低価格&高回転に価値がある」と考えたのでしょう。

自分もこの路線には賛成です。

ただし、低価格&高回転を実現させるためには、「常に人が行きかう立地」が必須となってきます。

 

顧客満足度の向上が可能

高回転のビジネスモデルであれば、その分、原価(肉の品質)に予算を回すことができ、顧客満足度を上げることができます。

ヨッシー店長
自分は『カルビ&ハラミセット(1200円)』を食べましたが、お肉は値段の割には美味しかったです。
カルビ&ハラミセット(1200円)

カルビ&ハラミセット(1200円)

顧客満足度が上がれば、クチコミもされやすくなり、SNSでの拡散も期待できるでしょう。(こうやって今自分がこの記事を書いているのが何よりもその証拠)

 

1人焼肉のビジネス的デメリット

初期投資がかなり高額になる

焼肉ライクのような「肉の品質を保ちながら低価格で高回転のビジネスモデル」を可能にするには、資本力が必要です。

前述したように「常に人が行きかう立地」が必須なので、出店場所は高額になります。

また、一人一台ずつの焼肉設備(コンロ、焼き網、排煙)が必要になるので、設備投資にも相当な金額がかかります。

ヨッシー店長
焼肉ライクはフランチャイズ店舗を募集していますが、1店舗造るのに3600万円以上が必要とのことです。(3600万円”から”です)

また、質の良い肉を安く仕入れるノウハウなどが必要になってくるため、個人で参入するのはまず難しく、資本力のある大手企業しか参入できないといえるでしょう。

 

飽きさせない工夫が必要

高回転のビジネスモデルの場合、常に満席に近い状態を作る必要があるため、「飽きさせない工夫」が必要になってくるといえるでしょう。

焼肉ライクでは、現在レギュラーメニューしか販売していませんが、恐らくこの先『期間限定メニュー』などもやっていくのではないでしょうか?(←常連客を飽きさせないために)

この部分は西山会長の腕の見せ所という感じですね。

 

焼肉ライクの特徴

焼肉ライクは上記の「1人焼肉のビジネス的メリット」に加え、さらに様々な工夫を凝らしていました。

その中から気になった部分をピックアップしてみました↓

 

  • 女性客が一人でも入店しやすいように、落ち着いた雰囲気の内装にしている。
  • テーブルには取り外し可能な”ついたて”があって、向かいのお客さんと目線が合わないようにしている。
    焼肉ライクのついたて

    ついたてがあることによって、一人で気兼ねなく焼肉が食べられるようになっている。
    ※グループで来店した場合はついたてを外すことが可能だそうです。

  • あえて「焼き肉」「ご飯」「ワカメスープ」「キムチ」だけのシンプルなメニュー構成にすることによって、オペレーションを簡略化している。
  • タブレット(iPad)注文なので、「席まで伺って注文を聞く」というオペレーションが無くなっている。
    注文はタブレット

    注文はタブレットで。
    オーダー作業がないので、その分「人件費削減」に繋がる。

    追加注文

    追加注文もタブレットで。

  • 水は回転寿司店のような蛇口式なので、『すみません、お水下さい!』のようなやりとりが無く、その分の人件費が削減出来る。
    水は蛇口式

    水は蛇口式。一々店員に水を要求する必要がないのも「一人客に考慮している」のでしょう。特に女性に。
    お客さんも待っている時間が減り、顧客満足度が下がらないといえます。

    焼肉ライク火加減調整

    火加減も自分で操作できる。着火作業もセルフなので、その分「人件費削減」に繋がる。

  • そのまま置いておくと汚れやすかったり煩雑になりやすいカトラリー類は、引き出しに収納出来る仕様になっており、余計な掃除や片付けを減らしている。→人件費削減に繋がる。
    ※ちなみ箸は「割り箸」だが、これは”洗う”という余計なオペレーションを減らしていると思われます。

 

「1人焼肉のビジネスモデル」の分析結果 まとめ

ということで、今回は「1人焼肉のビジネスモデル」を分析した結果を紹介しました。

『お一人様』という言葉が定番化した現代では、この「1人焼肉」という業態は、時代のニーズに上手くマッチングしているように思います。

 

また、店舗側としても様々なオペレーションが簡略化できるため、人手不足の現在には「優れたビジネスモデル」ともいえるでしょう。

2019年現在では「如何に少ないスタッフ人数で店舗を運営するか」が、飲食店生き残りのカギになっている。

人気店の『俺のフレンチ』や『いきなり!ステーキ』は、それなりの料理人が必要になってきますが、焼肉ライクはアルバイトでも運営が可能なので、この部分でも他店より優れているといえますね。

ちなみに焼肉ライクの肉は、既にカットされた状態で各店舗に届くそうです。

 

もしかしたら今後、1人焼肉のビジネスモデルを元に、新たに様々な業態が出てくるかもしれないですね。(既に「1人焼き鳥」という業態もあるようです)

ヨッシー店長
ちなみに自分は平日に「ワンオペレストラン」という、ある意味究極系のレストラン経営をやっています(笑)

 

今回の記事が飲食店経営者の方に少しでもお役に立てば幸いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

ヨッシー店長

1976年生まれの二児の父。タイ料理カフェ『カフェガパオ』のオーナー。料理担当。3DCG、Webデザイン、ネットショップなどを経験しつつ、現在は飲食業を主軸に多角度的活躍を狙う、自称「ハイパー飯屋クリエイター」。現在は「自宅飲食店開業の専門家」としても活動中。SF映画が好きで特にアメコミ系と時間軸系が好物。100mの至近距離でUFOを見たことがある。