ダウン症児のきょうだいへの説明は、いつどのようにすべきかを考えてみる

ダウン症児のきょうだいへの説明は、いつどのようにすべきかを考えてみる

長男41歳、次男39歳、三男33歳、オッサンながら未だに三兄弟で旅行に行ったりする。(男三人だけでという意味ではないですw)

どうも長男のヨッシー店長です。

 

うちの兄弟は仲が良く、弟たちはたまに店の手伝いをやってくれたりします。

北斗の拳に出てくる、ラオウ、トキ、ジャギとは大違いだね(^▽^;)

 

そんな兄弟話ともかぶるのですが…

最近、ふとこんな事を思いました。

 

「お姉ちゃんにはダウン症という障碍があるんだよ」と、次女 翠にはいつどのように説明すべきか…と。

 

現在、長女優は8歳、次女翠は2歳。

今、翠に何かを話したところで、理解することはできないでしょう。

でも、いずれそういう時がきます。

 

その時、果たして自分は翠にどう説明するのだろうか…?

いや、そもそも優本人には「君にはダウン症という障碍があるんだ」と、いつ説明するのだろうか…?

 

今回は、「優本人へのダウン症説明時期、翠への説明時期とその内容」に関して考えていこうと思います。

基本的に独り言に近いですが、自分の考えが少しでもお役に立てば幸いです。

 

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優本人への説明時期

ダウン症優への説明時期

まず、優本人への説明時期を考えてみたいと思います。

 

優の精神年齢

現在優の実年齢は8歳ですが、4ヶ月前に行った精神年齢検査では「3歳前半くらい」と判定されました。

※精神年齢検査に関してはこちらの「ダウン症優実年齢は7歳9ヶ月ですが精神年齢でいうと現在は…」という記事で詳細を書いています。

 

最近の目覚しい成長ぶりを考慮したとしても、現在(2017年6月29日)「4歳くらい」だと思われます。

 

これは自分の感覚でしかありませんが…

「現時点では優自身にダウン症であることを説明しても、理解できないだろう」

と考えています。

恐らく「障碍」という概念自体、まだ理解できないと思います。

 

優に説明する時期は?

では優に説明する時期は、いつがいいのか?

 

これは本人の成長度合いによって変わるので何とも言えないのですが、個人的には今後の精神年齢検査で「7歳前後と判定された時」が良いタイミングかと思っています。

健常児でいうと、小学校に入学する頃ですね。

 

もちろんこの時期が適正かどうかはわかりません。

ただ、7歳前後であれば「なんとなく」はわかってくれるような気がします。

 

妹翠への説明時期とその内容

翠への説明時期

次に、妹翠への説明時期と伝える内容を考えてみたいと思います。

 

翠に説明する時期は?

自分が愛用するダウン症の本「ダウン症ハンドブック改訂版-家庭や学校・施設で取り組む療育・教育・支援プログラム-」の中では、きょうだい(うちの場合は翠)に説明するタイミングは「きっかけがある時が良いのではないか」と書かれています。

例えば、

  • 小学校の入学時
  • 弟・妹ができた時
  • 誕生日
  • 進級・進学時
  • クラブや習い事を始める時
  • きょうだいから質問があった時

など。

特にきょうだいから質問があった時は、本人の関心が高いので、しっかりと説明を聞いてくれる良い機会といえます。

 

まだ何ともいえませんが、翠に説明する時期は、個人的には「小学校入学時がよいのではないか?」と思っています。

小学校入学時は生活スタイルも大きく変わりますし、優と一緒に登校するようにもなります。

おそらく優はその時も特別支援学級にいると思うので、「お姉ちゃんの障碍のこと」また「特別クラスに通う理由」をわかりやすく説明したいと思っています。

優と同様、「ある程度のニュアンスは伝わるのではないかな?」と思っています。

 

翠に伝える内容は?

仮に小学校入学時に話すとして、ではどのように伝えればいいのでしょうか?

 

『ダウン症ハンドブック』ではこう書かれています。

※「きょうだい」はうちの場合は翠、「同胞」はうちの場合は優(ダウン症)にあたります。

小学校低学年のきょうだいに、病気の原因や治療などの両親が理解している内容を一生懸命話しても、おそらく、きょうだいに伝わることは「同胞の病気はとても難しく、それで両親は大変らしい」ということでしょう。医学的な情報は、小学生のきょうだいの生活にはあまり役立ちません。きょうだいが知りたい情報をできるだけ単純に話すことが大事です。

引用 – 「ダウン症ハンドブック」187ページ

たしかに、染色体がどうとか、成長遅延がどうとかを話しても理解できないですよね(^_^;)

わかりやすく単純に話すことは、自分も大事だと思います。

 

また、同書には「きょうだいの目線で具体的な対処方法を教えることが望ましい」と書かれています。

以下、その具体的な対処方法の例です。

  • 「学校では同胞のお手伝いはしなくていいよ。学校はあなたが勉強したり遊んだりするところだからね。先生に頼まれても、あなたが嫌なときは嫌と言っていい。そんなときは怒っていい」
  • 「あなたが嫌だなって思うことを同胞がしていたら、嫌だからやめてほしいということが分かるように教えてあげて。それでもやめないならお母さんに教えてくれる?」
  • 「お父さんやお母さんがおかしいって思ったら教えて。お父さんやお母さんも一生懸命になると分からないこともあるの。そのことであなたを怒ったりしないよ」

引用 – 「ダウン症ハンドブック」187~188ページ

ここで思ったのは、「きょうだいは同胞のために居るわけではない」「きょうだいにも自分の人生がある」ということ。

きょうだいにも自身の人生がありますからね。同胞の面倒をみることを親が強制するべきではないと自分も思います。

ダウン症の妹さんをもつ ポロさん のブログ『ダウン症 きょうだい児の本音』の「きょうだいは親ではない」という記事でもそのことが書かれています。

 

翠はお姉ちゃんが大好きなので、もしかしたら「助けてあげたい」という気持ちが芽生えるかもしれない。

でもそれは翠が思うことで、親は分け隔てなく子供たちに同じ愛情を注ぐべきだと自分は考えます。

 

多分ですが、自分の三兄弟が今でも仲が良いのは、母がこの「同じ愛情」を注いでくれたからこそな気がします。

 

自分の哲学に「世の中のすべてはバランスで成り立っている」という考えがありますが、きょうだいのいる子育てもバランスが大事なのだと思います。

 

ダウン症児きょうだいへの説明時期と内容 まとめ

ということで今回は、「優本人へのダウン症説明時期、翠への説明時期とその内容」に関して考えてみました。

 

まとめると

  • 優本人へのダウン症説明時期は、精神年齢検査で7歳前後と判定された時が良いのではないか
  • 翠への説明時期は、小学校の入学時が良いのではないか
  • 翠には翠の目線で具体的な対処方法を教えてあげる
  • 子供たちには分け隔てなく愛情を注ぐ

となりました。

 

もしかしたら、優と翠への説明時期が同時期になるかもしれないですね(^_^;)

 

おまけ

最後は「ゆすい姉妹劇場」でお別れです。

 

食いしん坊すいは、姉ゆうの食べ残しのご飯を見つけた。

ダウン症優と翠
すい「あ、お姉ちゃんご飯残してる・・・」

 

ダウン症優と翠
すい「もったいないから食べちゃおう・・・」

 

ダウン症優と翠
ゆう「・・あれ? すいちゃん、わたしのご飯食べてないよね?」
すい「・・え!? あ、た、食べてなふぃよ・・モグッ」
ゆう「あとで食べるから残しておいてね」
すい「はーい・・」

 

ダウン症優と翠
すい「(しかし、我が食欲はとまらんのじゃー!)」
ゆう「・・・!?」

 

ダウン症優と翠
ゆう「やっぱ食べとるやないかーっ!」
すい「は!? バ、バレました?」

 

なんだかライオンとハイエナを見ているようです…(^▽^;)

おしまい


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7 件のコメント

  • 兄弟がダウンちゃんの場合、親の姿をよく見ているせいか自然と支えてあげる優しい子に育つっていいますよね。何かで見たのですが、ダウンちゃんの兄を学校で支える弟さんの話。こんなにも自然に優しさがでるって、家族っていいな~て。支えてあげよう!優しくしてあげよう!て頑張らなくても普通にできちゃうから、まわりにも気配りができる人になるんですよね。きっと翠ちゃんは時にお姉ちゃんに違いを感じるかもしれないけど、生れた時から一緒のにいる一番のライバルであり、一番の親友であり、一番の愛すべきお姉ちゃんです。店長さんの思ってる以上にさらって説明を受け入れてくれるような気がします。そのお話が載るまで読ませてもらいま~す。

    • ちえさん、いつもコメントありがとうございます!
      子供って、困っている人を見たら自然と「助けたい」という気持ちが芽生えるようですね。これは優の通っていた保育園や現在の小学校でもそう感じます。

      翠は生まれてきた時からこの環境なので、きっと優のことも当たり前のこととして成長していくように思います。ちえさんの言うとおり、「気配りのできる人」に育つかもしれないですね。そして家族に障碍者がいると、他の人とは違った視点でものを見れる力が付くのかもしれないですね。

      そうですね、説明した時、翠はさらっと「そんなのわかってるよー」くらいに思うかもしれないですね。
      妄想ですが、翠は空の上からそれをわかった上で生まれてきたのかもしれないですね(*^.^*)

  • 2歳9ヶ月のダウン症の娘と1歳9ヶ月の息子がいます。保育園で5歳児クラスの子に「なんで変な顔なのー?」と悪気なく聞かれ、上手に返せずに凹んでいてこの記事にたどり着きました。
    悪意がないことはわかっているし、こういう場面で落ち込むことはもうないと思っていたのに溺愛している娘が「変な顔」と言われるとやはり悲しいようです(笑)

    優ちゃんは、保育園生活の中で他のお子さんたちから疑問を持たれたりすることありましたか??
    今後どんどんこういうことを聞かれる機会は増えていくと思うので良い案があればアドバイスください。

    弟に説明する時期、我が家はいつになるのか。。ダウン症ハンドブックの引用、参考になりました。「ダウン症ってどんなものなのか」ってところの説明ばかり考えていましたがきょうだいに寄り添うこと、忘れないようにしようと思います。

    • ちーままさん、はじめまして☆コメントありがとうございます!

      僕自身が「なんで変な顔なのー?」と聞かれたことはないのですが、以前一緒に遊んでいた子供から『この子って病気なんでしょ?』と言われたことはありますね(^-^;)

      その時は「ううん、病気じゃなくて『ショウガイ』というものを持っているのよ」と答えました。

      『優ちゃんは、保育園生活の中で他のお子さんたちから疑問を持たれたりすることありましたか??』とのことですが、自分が知らないところではそういうこともあったかもしれませんね。
      もしかしたら一人傷付いたこともあったかもしれません。

      でも、これは持論ですが、親がいつも「君はとっても可愛い!美人ちゃんだよ♪」と言い続けることによって、何かあっても『親は可愛いと言ってくれているから大丈夫』という気持ちになってくれると思っています。

      なので、常日頃から褒めてあげることが良いのではないかなーと自分は考えています。

      子供って、親から「大丈夫、君は素敵だよ」と言ってもらえるだけで安心する気がするんですよね(^-^*)

      大してアドバイスにはなっていないと思いますが、参考になれば幸いです☆

  • はじめまして
    突然の質問すみません
    ダウン症の男児を出産してまだ混乱の中にいる夫婦です

    今年9歳になる長男がいます

    今赤ちゃんは入院中の為、長男はまだ一度も面会できていません
    お兄ちゃんにダウン症の事をいつ説明すべきか、
    どのように説明すべきか悩んでいます
    優ちゃん、翠ちゃんにダウン症に関する説明はされましたか?もしされていたらどのようなタイミングでどのような言葉を選んで説明されたか教えていただきたいです

    • Bellさん、初めまして。
      返信遅くなってすみません。

      まずは、ご出産おめでとうございます。

      今はコロナで面会も容易ではないから大変ですよね。
      うちも義母が入院していますが、面会は一度も行けていません。。

      さて、ダウン症に関する説明ですが、
      結論としては「まだ」です。

      今現在、翠はまだお姉ちゃんに「違和感を感じていない」ように思います。

      ただ、もう少し歳を重ねてくると、「あれ?お姉ちゃんってどこか違うのかな?」と思うようになると思います。

      そうなったら、ごく自然に「お姉ちゃんはダウン症という障碍があるんだよ」と伝えるつもりです。

      障碍がわからなければ、どういうものかも説明しようと思っています。

      現代は「多様性」というワードが一般的になってきているので、より説明がしやすいような気もしますね(^-^*)

      自分の場合、ダウン症という障碍をあまり特別視していなくて、生理や性教育と同じ目線で説明したいと思っています。(世の中にあるごく自然なものとして)

      なので、親から積極的に言おうとは思っておらず、翠から「お姉ちゃんって障碍があるの?」と聞かれたら、そこで初めて伝えようと思っています。

      このタイミングはいつかは来ると思いますが、もし来たらこのブログにもアップしますね。

      あまりお役に立てず申し訳ありませんが、今の段階ではそのように思っています。

      どうぞよろしくお願い致します。

      PS:最近ゆすい姉妹の記事がアップできていませんが、先日9割方書いた記事があるので、近日中にアップしたいと思っています(^-^;)

  • 早速のご回答ありがとうございます
    ヨッシー店長の考えとても自然で共感しました
    まだお兄ちゃんは赤ちゃんに会えてもいない状況なのに、ダウン症の説明をするのは順番がおかしいですね。生活を共にして、お兄ちゃんが感じたタイミングでさりげなく伝えられたらいいと思いました
     ダウン症の事を家族としか共有していなかったので、とても孤独を感じていました。ヨッシー店長に読んでいただき、コメントをいただいて、一人じゃない気持ちになってホッとしました。
     まだダウン症を特別視しない域に達していませんが私も早くそのように思えるようになりたいです。
     お義母様、退院されて早くご家族に会えますように。
     9割完成している記事も読むのをとても楽しみに待っています
    Bell

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    1976年生まれの二児の父。タイ料理カフェ『カフェガパオ』のオーナー。料理担当。3DCG、Webデザイン、ネットショップなどを経験しつつ、現在は飲食業を主軸に多角度的活躍を狙う、自称「ハイパー飯屋クリエイター」。現在は「自宅飲食店開業の専門家」としても活動中。SF映画が好きで特にアメコミ系と時間軸系が好物。100mの至近距離でUFOを見たことがある。