サービス残業なのに「え?もう帰るの?」と思われるような会社に3社もいたことがある。
どうもヨッシー店長です。
先日、ラジオ番組の中で『家に帰るのが嫌だから、残業する人がいる』ということが紹介されていました。
聴いていると「急ぎの仕事があるわけではないが、家での居場所がないから残業して時間を潰している」というケースが多くなってきているとのこと。
これを聴いて「あー、そういえば確かにこういう社員もいたな…」と、ちょっと自分のサラリーマン時代を思い出しました。
家に帰るのが嫌な理由は人それぞれあるのでしょうが、個人的にはこういう環境の人って「もったいない…」と思ってしまいます。
別に上から目線なわけではなくて、単純に「ライフパフォーマンス(自分で勝手に作った『人生の効率』という造語)」が悪いと思ってしまいます。
そして、「日本でなかなか残業が減らないのは、実はこの部分が結構影響しているのでは?」と感じています。
それはなぜか?
以下、順に説明していきたいと思います。(今回は社会派ネタですw)
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日本人が家に帰りたくない理由
まずは「日本人が家に帰りたくない理由」とは、どういう事例があるのかを紹介してみたいと思います。
家に帰ってもろくな事がないから
- 妻(夫)と不仲で、家で過ごすのが気まずい。
- 妻(夫)から家事をするように要求される。
- 家族に疎ましがられているので、自分の居場所がない。
- 帰っても特にやることがない。
など、家に帰ったところで良いことが何もない人に残業は、言い訳であり、免罪符であり、時間潰しでもあるわけです。
これにプラスして「残業が、評価アップの対象になっている会社」の場合は、さらにそれを促進させます。
「残業=仕事を頑張る人」と思われるから
※以下「日経ビジネスオンライン『残業が減らないのは家に帰りたくないから』」という記事より抜粋です。
独立行政法人の経済産業研究所の調べによると、「男女とも労働時間が長いほど昇進確率が高まる傾向にある」そうで、年間総労働時間1800時間未満の人と2300時間以上の人を比べると昇進確率は5倍も違うそうです。
つまり日本の場合、現在でも「長時間労働=優秀な人材」と思われている節があるということです。
さらに同記事では、
「50~60代が中核をなす、現在の経営トップはバブルを知る世代。時間をかければ成果が上がった自らの成功体験もあって、遅くまで働いている社員を評価する傾向がいまだにある」。約250社で残業削減の支援を手掛けた経験を持つ、社会保険労務士の望月建吾氏はこう分析する。
と書かれていますが、これ、めちゃ納得です!
経営者がこの思想だと、確実に残業が常態化する会社になります。(自分が過去いた3社はまさにこれでした)
そして、この環境で育った新たな社員たちが”チルドレン化”していき、この思想が引き継がれていきます。
おそらく「長時間労働=優秀な人材」という思想が完全に絶滅するまでには、何世代分もの時間が必要になってくると思います。
いや、この国では無くならないかも…。
帰っても他にやることがないから
この理由はタチが悪いです。
家に帰っても特にやることがない(パートナーもいない、趣味もない、やりたいこともない、など)という理由で、無駄に残業をするパターンです。
むしろ会社に居た方が「寂しくない(他に従業員がいれば)」ので、残業したがる傾向があります。
「本人のせいで他の従業員が帰りづらい状況になっている」と理解するまでは、おそらくこの無意味な残業は続くことでしょう。
ある意味、「残業が趣味」といっても過言ではありませんね。
同僚にもいた「家に帰りたくない人」
次は自分の実体験から。。
過去5回も転職していると、こういう「家に帰りたくない人」は自分の周りにも沢山いました。
同僚だった30代既婚者は、こう言ってました。
「家に早く帰ると、嫁が『家事やれ、家事やれ』ってうるさいんだよ…。だからサービス残業だったとしても時間を潰してから家に帰るようにしている」
40代後半で中学生以上の子供がいる上司は
「家に帰ってもさ、俺の居場所はないのよ…。妻も子供たちも俺を邪魔者扱いするんだよね…。小さい家だから自分の部屋があるわけでもないし…」
と、寂しそうな表情で語っていたのを思い出します…。
内心、「いや、こっちは早く帰りたいのに、単純に仕事量が多すぎるから帰れないんですけど!
ヾ(*`Д´*)ノ”ムキーッ!」と思って聞いていましたが、今なら「まあ、皆それぞれあったのだろう…」と思えます。
実は同僚や部下が迷惑している
もし上司がこういう「家に帰りたくない人」の場合、部下は物凄く迷惑を被ります。
しかもその上司が「長時間労働する=仕事を頑張っている」という価値観の人だと、さらに迷惑…、いや迷惑どころか実質的な被害を受けます。
※以下、いくら残業しても残業代が出ない(サービス残業)会社の場合の話です。
上司が「家に帰りたくない人」の場合、その上司は当然会社に遅くまで残っています。
部下が帰る際、「お疲れ~、また明日ね~♪」と明るく見送ってくれるような上司なら気は楽ですが、「…ん、おつかれ」と冷たくあしらうような上司の場合、気が重く感じる部下もいます。
そのような部下の中には、「気が重くなりたくないから、あの上司が帰るまで自分も残業しよう…」と考える人もいます。
そして、そのような部下が増えていくと、やがて部下同士でも「あいつ、今日も早く帰るのかよ…」といった負の連鎖が広がっていきます…。
さらに上司が「家に帰りたくない人であり、かつ長時間労働する=仕事を頑張っているという価値観の人」だと、「あいつは今日も早く帰るのか…、評価はできないな…」と考えられて最悪です。
この場合の部下は、「最低限サービス残業をしなくては評価対象にすらならない」可能性が出てきます。
そして、部下は”無意味”とわかっていながらも、その上司が帰るまで無駄な残業をしなくてはいけないようになるのです。
そしてまた同僚間でも負の連鎖が…。
こうなってしまうと、家に帰りたくない上司は迷惑どころか、「部下の人生時間を奪う加害者」にもなるといえます。
どうしても家に帰りたくないなら…(提案)
もしもこの記事を「家に帰りたくない人」が読んでいるのであれば、提案があります。
どうしても家に帰りたくないなら、その余った時間を「趣味や自己投資」などに使ってはどうでしょうか?
家という場所に囚われない趣味や自己投資であれば、実現可能だと思います。
もし自分が「家に居たくない、お金がない」という状況だったら、職場にトレーニングウェアを持参して、外にジョギングに行きそうです。(走るだけだったらお金もかからないしね)
もしくはカフェでこうやってブログを書いているかも。。
あと、もし家に帰りたくない理由が「家族との隔たり」である場合は、早急に改善するよう努力するべきだと思います。
サラリーマン時代はまだいいですが、定年退職後はここを改善しておかないと相当大変なことになるでしょう。
自分の父親は定年退職前に亡くなってしまったので定かではありませんが、「家族と隔たりのある父親」だったので、もし家にずっと居ることになったら、相当大変な思い(家での居場所をどう確保するか)をしていたのではないかなと思います。
帰宅恐怖症の診断
ラジオでは『妻への恐怖心10のチェックポイント』なるものをやっていました。
参考までに(^-^;)
- 妻はコントロールしたがる傾向がある【YES/NO】
- 妻は常に自分を正当化したがる【YES/NO】
- 妻に褒められたり、肯定されることがあまりない【YES/NO】
- 妻から否定されていると感じることが多い【YES/NO】
- 妻が正しくて、自分が間違っているような気がする【YES/NO】
- 妻の顔色をうかがったり、ご機嫌をとろうとしている【YES/NO】
- 妻にはビクビクしていて何も言えない【YES/NO】
- 夕方近くになると憂鬱になる【YES/NO】
- 妻が寝静まった頃に帰ろうとする【YES/NO】
- 家のドアを開けるのが怖く感じる【YES/NO】
このチェックポイントの見方は、YESがいくつ当てはまったかというよりも、番号が下にいくほど状況が悪くなっていることを表しています。
また、「妻」を「夫」に置き換えてもOKなようです。
まとめ
ということで、今回は「日本でなかなか残業が減らないのは、『家に帰りたくない人』が結構影響を与えているのでは?」と題して考えてみました。
残業問題でいつも思いますが、「長時間労働する=仕事を頑張っている」という価値観って、いつまでこの国は続ける気なのでしょうかね。
日本経済を弱体化させている要因の一つに、この思想があると思うのは自分だけでしょうか…?
今回の記事でも書いたように、「家に帰りたくないことが理由で残業をしている人」は、実は他の従業員の迷惑、もしくは加害者になっている可能性もあるので、そういう人には考え方を変えてもらうよう願うばかりです。
以前、自分もこういう上司に悩まされていました…。
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