2017年現在、もし「閉店セール」を始めた店が1年経っても閉店しない場合、「あの店、閉店セール詐欺だ!炎上させてしまえ!」という輩は出てくるのだろうか…? 2000年代までなら笑話程度で済んでいた気もするんだけど…現在だとどうなる!?
どうもヨッシー店長です。
少し前のニュースですが、「グルメンピック2017が開催中止になって出店料が返金されない」というニュースがあったのを覚えていますか?
グルメンピック 突然の延期 主催者、出店料返さず破産
引用 – 毎日新聞
実はうちの店(カフェガパオ)にも、この主催会社から営業の電話がかかってきていました…。
今回はそんな体験から改めて思ったことと情報商材詐欺の手口を紹介します。
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グルメンピック出店の営業電話
2016年の10月頃だったと思いますが、営業終わりに1本の電話がかかってきました。
電話に出ると、暗い雰囲気のおばさん(40歳後半から50代くらい)が、淡々と喋り出しました。
今回は初出店のお店を中心にお電話をさせて頂いているのですが、その中で見事選出された『カフェガパオ』様に是非ご出店頂けないかと思いお電話をさせて頂きました。
通常出店料は40万円なのですが、今なら店舗様のご負担無しで20万円にて出店が可能です。
ご出店いかがでしょうか?」
中略しましたが、だいたいこんな感じの内容でした。
もちろん即「あ、興味ないので」と電話を切りました。
切り際、「そうですか、かしこまりました」と、意外にあっさりと諦めたおばさんの声が妙に印象に残っています。
こういう営業電話は基本的にすぐに切りますが、どういうイベントなのかやや興味があったこともあり、この時は珍しく最後まで話を聞いていました。
「20万円で出店するのが安い」とばかりに営業してきましたが、どっちにしても今まで広告料を一銭も使ったことのないうちの店としては、20万円すら高額で無理でした(笑)
そして年明け、「大東物産の破綻と出店料が返金されない」というニュースが取り沙汰されることに…。
ニュースを見て驚きました。
「え!?グルメンピックって、うちにも電話かかってきたところじゃん!」
「儲かる」「稼げる」「安くなる」はトラップワード
ニュースを見て改めて思いました。
「やっぱりウマイ話は、勝手に向こうから来るはずないよな」と。
メール、SNS、営業電話、広告チラシ、その他媒体で、こっちが頼んでいないのに「儲かる」「稼げる」「安くなる」というウマイ話が舞い込んできた時は要注意です。
だって、「そんなウマイ話があったら自分たちだけでやればいいはずなのに、何でわざわざ他人にそんなウマイ話を教えるの?」っていうことです。
自分は「儲かる」「稼げる」「安くなる」などのキーワードを、トラップワードと呼んでいます。
大概の人はトラップワードだけだと怪しいと感じるので、詐欺をはたらく者(またはそれに準ずる者)は、そこに二重、三重の”仕掛け”を施します。
例えば前述の大東物産の場合は、「今回は初出店のお店を中心にお電話をさせて頂いているのですが、その中で見事選出された『カフェガパオ』様に是非ご出店頂けないかと思いお電話をさせて頂きました」という部分が、二重の仕掛けです。
つまり、「あなたのお店は選ばれしお店なんですよ」と伝えることによって、「あ、うちの店、イベントに呼ばれるくらい有名店になったんだ!?」と錯覚させるのがポイントです。
その上で「安く出店できます」と誘うわけです。
今回のこの騒動、収束するまでにはまだ時間がかかりそうですが、返金されていないお店には是非お金が戻ってくることを祈っています。
ついでなので、こんな詐欺手口があるのをご紹介します。
情報商材詐欺の手口
前述で、詐欺師の手口には「二重、三重の仕掛けがある」と書きました。
三重の仕掛けになってくるともっと巧妙で、例えばネットビジネスにある詐欺では、こんなパターンもあります。
- 「ネットビジネスで月50万円を確実に稼ぐ方法」などのトラップワードを並べ、検索してページに入ってきた人に、まず「私の体験談」を読ませます。
大概のストーリーは「ドン底だった自分はこれで一発逆転ができた」など、「あなたも私と同じようにやれば人生一発逆転して悠々自適なリタイア生活が送れますよ」といった内容。 - そのほとんどはペラページ(縦に長く文章量がとても多い1ページ構成)で、最後に「今ならこのビジネスのノウハウブックデータを無料で差し上げます」といったリンクボタンが設置されています。
そのデータをダウンロードすると、確かに情報が書かれています。(といってもビジネス書籍で得られるような基本的なビジネステクニックのみ)
ちなみにここまでは本当に無料の場合が多い。もしくは小額。 - しかし、肝心なこのビジネスに関してのノウハウには言及されていないため、「これ以上のノウハウを得たい場合は、別途有料のノウハウブックデータを購入して下さい」などと書かれている。
ここまではユーザーを確保するビジネステクニックとして大手会社でも行なっている手法なのですが、詐欺師の場合はこの後が違います。 - 有料のノウハウブックデータを購入し、その内容を見てみると、概ねこう書かれている場合があるのです。
「ここまでやってきた手順を真似て下さい」と。
どういうことかというと、「あなたが一発逆転できると夢を見たように、他の人にも夢を見させて誘い込み、同じように有料データを買ってもらって稼ぎましょう」ということです。
つまり、本当にビジネスノウハウ自体があるのではなく、詐欺のノウハウを教えているだけ。
これが、いわゆる「情報商材詐欺」の手口ですね。
巧妙なのが、単純に詐欺のノウハウを教えるわけではなく、それっぽいビジネスノウハウも載せていることで詐欺ではない事をカモフラージュしています。(訴えにくくもしている)
しかも購入者自身が「詐欺のノウハウである」とは気付いてない場合も多く、ビジネステクニックとしか見ていない可能性があるのも、隠れたポイントです。
なので、知らず知らずのうちに詐欺師自体をねずみ算式に増やしている結果となっています。
まあインターネットの特性上、被害者(新たな詐欺師)のページが検索上位に表示されることは、なかなかないのですが…。
ここまでくると、ある意味「四重、五重の仕掛け」と言えるかもしれませんね。
これらの詐欺師は、現在は徐々に駆逐されつつあるようですが、品を変え、姿を変え、もっと巧妙になって、今でもネット上で詐欺をはたらいている可能性は十分にあります。
「楽して50万円稼ぐ」と謳っている事自体は本当かもしれませんが、それはあくまで詐欺で楽して稼いだ金。真っ黒に汚れたお金です。
世の中に「楽して稼げる」なんてことはありません。
もし仮にあったとしても、そこには相当大きなリスクがあるはずです…。
皆様トラップワードには気をつけましょう。
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