自宅飲食店を経営して12年になりますが、それと平行して「娘二人の子育て」も行っています。
自宅飲食店という経営スタイルでやっていて良かったことは多々ありますが、
「子育て」もその一つです。
自宅という場所で仕事ができるため、子供の通学時の「いってきます!」「ただいま!」も見れますし、就業時間に融通がきくため「一緒にお風呂」も入れます。(寝かしつけも)
サラリーマン時代は「朝10時に出社、帰宅は0時」だったので、恐らく今のような「毎日顔を合わせる」ということもできなかったことでしょう…。
そういう意味でも自宅飲食店という働き方は
「子育て世代にも優しい働き方」
といえるでしょう。
ということで今回は
「自宅飲食店が子育て世帯に優しい理由5選」
と題して、
「なぜ自宅飲食店は子育て世帯に優しい働き方なのか?」
を、実体験から紹介していきたいと思います。
今回の記事が子育てしながら飲食店を開業したい人のお役に立てば幸いです。
【理由1】通勤時間ゼロで家族と過ごせる時間が増える
自宅が職場である最大のメリットは、通勤時間を削減できることです。
特に都市部では通勤に片道1時間以上かかるケースも珍しくありません。
その分の時間を「家族時間」に充てられるというのは、子育て世帯にとっては大きな利点です。
朝の慌ただしい時間でも、子どもとゆっくり朝食をとったり、学校に送り出す前に短いながらも話をしたりと、日常的な触れ合いができます。
さらに、帰宅時間を気にする必要がないため、夜の営業がなければ余裕を持って家族と過ごせます。
お店の閉店後に家族と一緒に夕食を取ったり、子どもの宿題を見たり、夜のリラックスタイムを共に過ごしたりと、心の余裕が生まれるのも大きな魅力です。
これにより、働く親としての充実感と家族との絆を同時に深められます。
【理由2】仕事中でも子どもの様子を把握しやすい
職場が自宅であれば、日中の仕事中でも子どもの様子を簡単に確認できます。
例えば、子どもが病気で保育園や学校を休んだときでも、職場に行けず仕事がストップしてしまう心配がありません。
仕事をしながらでも子どもの看病ができ、子どもにとっても親が近くにいるという安心感があります。
自宅飲食店を始めたのが丁度子供たちが保育園~小学校の時期だったので、病気や振替休日で休む日も多かったです。
夏休みなどの長期休暇時も様子を見れたのは良かったですね。
また、年齢に応じて子どもの成長段階で直面する悩みにも、早期に気づくことができます。
幼児期には食事やお昼寝、遊びの様子、小学生になれば宿題や友達関係の相談ごとなど、日常的にそばにいるからこそ感じ取れるサインがあります。
これらに早めに気づいて適切な対応を取ることで、親子関係がより良好になるだけでなく、子どもの健やかな成長にも繋がります。
もしサラリーマン時代のような働き方だったら妻に全振りすることになっていたかもしれません。。
【理由3】子どもと一緒に「仕事」を体験できる
自宅飲食店なら、仕事と子育てを完全に分離する必要はありません。
年齢や興味に応じて、子どもが簡単なお手伝いをする機会を作ることも可能です。
例えば、小さな子どもならテーブルの片付けを手伝ったり、注文を運ぶ際に笑顔で「いらっしゃいませ」と声をかけたりと、無理なく楽しめる範囲でお手伝いを体験できます。
このような体験は、単なる「仕事」の域を超えて、責任感やチームワークの大切さを学ぶ良い機会となります。
子供たちなりに「パパとママを助けてあげたい」と思っているのかもしれないですね。
また親の働く姿を間近で見て「社会に出てお金を稼ぐことはどういうことか」を無意識でも勉強できているのは良い体験かもしれません。
さらに、お客様から褒められることで自信がついたり、「家族で一緒に何かを成し遂げる」喜びを実感できたりするのも大きなメリットです。
子ども自身が「家族の一員として役立っている」という感覚を持つことで、自己肯定感の向上にも繋がります。
うちの長女はダウン症という障碍がありますが、お手伝いができたことで「自身の自信」に繋がっている姿をよく見ます。
また、うちの店は基本的に「自分、妻、弟の3人(たまに母も)」で運営していますが、店の経営を通じて家族の絆も深まっている気がします。
年に1、2回はみんなで旅行にも行っていますね。
【理由4】柔軟なスケジュール調整が可能
自宅飲食店の大きな特徴は、「営業時間や営業日を自由に設定できる」ことです。
子育てをしていると、保育園や学校のイベント、急な体調不良などに対応しなければならない場面が多々あります。
そのため、会社員やフルタイム勤務の職場ではなかなか実現できない「臨機応変なスケジュール調整」が可能になる点は、子育て世帯にとって大きなメリットです。
例えば、学校の運動会や発表会などに合わせて臨時休業を決めることができます。
繁忙期を避けて家族旅行の計画を立てたりすることもできます。
先日も弟がギックリ腰で動けなくなり臨時休業しました(^-^;)
こうした柔軟性は、家族全体の生活リズムを整え、ストレスを減らす効果もあることでしょう。
うちの娘は未だに「ギューして!」とハグを求めてきますが、こうやって親を慕ってくれるのも日々一緒に生活して、子供の悩みや不安を解消してあげられている部分も大きいと感じます(^-^*)
【理由5】家族の絆が深まるライフスタイル
自宅飲食店は、家族全員が同じ空間で時間を過ごし、協力し合うライフスタイルを実現します。
子どもが手伝いをすることだけでなく、日常的な会話や共同作業を通じて、親子や兄弟姉妹間の絆が深まる場面が自然と増えます。
特に、食事という「誰にとっても身近なテーマ」を扱う飲食店では、食の大切さや楽しさを共有する機会が多い点も特徴です。
逆にその機会こそ、家族にとって最も大事な時間になるかもしれないですね。
よくハリウッド映画の中で、富裕層家族は必ず家族全員で食事を摂っていますが、どんなにお金持ちでも「家族で食事をする」ことはお金には代えられない大事な事だと理解しているからこそ、そのようなシーンが多いのかもなーと感じています。
さらに、家族経営の魅力として、「同じ目標を共有する」という一体感があります。
お店を繁盛させたい、常連のお客様を増やしたいといった目標に向かって家族全員が協力することで、困難なことがあっても「一緒に乗り越える」経験を積むことができます。
このプロセスを通じて、単なる経営活動にとどまらず、家族全体の成長にもつながるのです。
家族経営にはデメリット(例えば、慣れるとなあなあになりがちなど)もありますが、それでもメリットの方が多いと感じています。
また、他人を雇う場合は「金銭的な繋がり」となりますが、家族の場合は「家族の繋がり」となり、急にいなくなったり、金銭面で融通が利くなど、臨機応変な対応が可能です。
まとめ
ということで今回は「自宅飲食店が子育て世帯に優しい理由5選」を紹介しました。
友達の美容師さんがうちの店に来た時、たまたま次女が『ただいまー』と学校から帰ってきました。
それを見た美容師さんが『あ、こういう子供の成長を間近で見ながら仕事ができるのっていいなー』と言っていました。
ちなみにその美容師さんは自宅とは別にテナントを借りて美容室を経営しています。が、今度自宅飲食店ならぬ「自宅美容室」を新築するそうです。
その美容師さんも「家族が近くにいる働き方が良い」と感じたそうです。
親になって思いますが、やはり日々の子供の成長や様子を直で見られるのは嬉しいことですね。
昨今の日本は「働き方改革」で働き方が多少柔軟になってきているとは思いますが、それでもまだまだ「子供と触れ合えるのは週末だけ」という人も多いでしょう。
さらに昔に比べ「親もやることが多い(可処分時間が少ない)」ので、子供と触れ合える絶対時間は減っているように思います。
それらを考えると日々子供と触れ合える自宅飲食店という働き方は、「家族の目線で考えた場合は大きなメリット」があると日々実感しています。
今回の記事が、子育てしながら飲食店を開業したい人の参考になれば幸いです。
どうもヨッシー店長です。