
自分が自店を開業したのは2012年ですが、2012年と2025年を比べると…
- 2012年は、建築資材は今ほど高騰していなかった。
- 2012年は、人件費もまだ安かった。
- 2012年は、設備費(冷蔵庫、製氷機など)も今よりは安かった。
- 2012年は、まだまだデフレだったので、一律モノの価格が安かった。
- 2012年は、住宅ローンの金利も最低金利だった。
と、新築物件で自宅飲食店を開業するタイミングとしては、悪い時期ではありませんでした。
しかしながら2025年現在はインフレ状況であり、新築物件を建てるといっても
2012年の1.5倍近くの費用
がかかるような状況になっています。(場合によっては2倍かかることも)
もし現状で、自分が自宅飲食店を開業しようと思ったら、
今だったら
「格安の空き家物件を購入し、自宅飲食店を開業する」
と思います。
空き家なら開業費用を抑えることができますし、もし飲食業が上手くいかなかった場合でも自宅として住めますからね。(もちろん失敗しないように下準備を徹底的にします)
ということで、今回は
「【2025年版】今から自宅飲食店を開業するならこの流れ!」
と題して、2025年現在自分が自宅飲食店を開業するなら
「この方法を取る!」
という開業までの一連の流れを考えてみたいと思います。
- 料理の基礎知識・経験
- 飲食店での職務経験
- 経営の勉強
- 不動産の勉強
は、既に1年以上学んでいることを前提条件とします。
また、貯金は300万円程度、現在は会社員で働き、3人家族(妻・子)とします。
【1】住宅ローンを借りやすい環境にする
まず、空き家物件を購入する場合であっても、
「住宅ローンを組んだ方が良い」
と自分は考えています。
理由は3つあります。
①住宅ローンを組まないと運転資金が無くなる
開業するまでには様々な出費があります。(内装工事、設備費、備品費、他色々)
それらを貯金だけで賄おうとすると、開業後の運転資金が無くなる可能性があります。
そうなってしまうと「開業後にすぐ破産!」という状況にも成りかねません。

②住宅ローンを組まないと精神的に病む
仮に貯金のみでなんとか開業し、運転資金を100万円程残したとします。
しかしながら、開業当初はなかなか売上が上がらない場合が多いでしょう。
そうなると、運転資金は見る見るうちに減っていきます…。
運転資金が減っていく度に
「やばい…、せっかく開業したのにこのままじゃ廃業になってしまう…」
と、かなり精神的にキツくなっていきます。
こうなると、経営判断をミスしたり、変な詐欺にも引っ掛かる可能性が上がります。(『貧すれば鈍する』ですね)

※しかも大規模宣伝をせずに「ひっそりとオープン」させました。(オペレーションに慣れていない状況で多くのお客さんが来店しても印象が悪くなるため)
サラリーマンが本業で、飲食店経営が副業の状態ですね。
運転資金や生活費はサラリーマンの分で賄えたので、精神的負担はほぼありませんでした。(体力的負担はあったけど(^-^;))
③住宅ローンの金利は安い
飲食店を開業しようとする場合、「政策金融公庫」などから事業ローンを借りる人も多いですが、公庫とはいえ「事業ローンの金利はそれなりに高い」です。(5年以内の貸付期間で基準金利が1.65%など)
それに比べ「住宅ローンは金利が安い」です。
変動金利であれば、0.5%を切る金融機関もまだまだ多いです。
しかも政策金融公庫の事業ローンが借りられる期間は最大で20年なのに対し、住宅ローンであれば最大35年などにもできます。

上記の3つの理由から、自宅飲食店で開業するならば「住宅ローンを組む」ことをおすすめします。

また、住宅ローンを組むには「金融機関の審査をクリア」する必要があります。
クリア条件は各金融機関によって(または借りる額によって)様々ですが、多くの金融機関で共通するのが
「正社員で数年以上働き続けているかどうか(定期的な収入がしっかりあるかどうか)」
は、よく見られるポイントだと言われています。
そのため、「住宅ローンを組んで自宅飲食店を開業」するのであれば、まずは
「正社員(または準ずる立場)になって数年以上は勤務する」
のが個人的にはおすすめしたいところです。(あくまで個人的な見解)
もし現在フリーターなどであれば、「飲食業界の大手企業で正社員を目指す」のも良い選択肢かもしれません。
飲食業で経験が積めますし、大手であれば住宅ローンの申請も通りやすいかと思います。
また、現在飲食業界は人手不足で「引く手あまた」の状況なので、比較的正社員にもなりやすいでしょう。
ということで、一見遠回りにも思えますが、住宅ローンを借りやすくるためにも、できることなら正社員になっておきましょう。
そして正社員をやりながら
- 経営の勉強
- 飲食店リサーチ(食べ歩き)
- 料理の勉強
- 物件リサーチ
- 副業(飲食店でのバイトもありだが、IT系がおすすめ←こちらは後ほど後述します)
などを進めていくと良いと思います。
【2】副業で月10万円稼げるようになる
次に正社員で働きながら
「副業で月に10万円程稼げるようになる」
ということをやると思います。
サラリーマン時代に副業をやっておいた方が良い理由は、以下の3つです。
①「自分自身だけで稼ぐ」という体験をしておく
サラリーマン経験しかない人は「お金を稼ぐ=給料をもらう」というマインドになりがちです。

自営業者の場合は「お金を稼ぐ=自分で稼ぐ」というマインドになります。
副業も実質的には自営業者と同じなので、ここで「お金を稼ぐ=自分で稼ぐ」というマインドに慣れておくと、飲食店を開業した後も「自分で稼いでいくほかない」と覚悟を決めることができます。
ある意味、副業は「自営業の練習」になるともいえますね。
②副業のスキルが飲食店開業後にも活きる可能性がある
副業で「飲食店のアルバイト」をやってみるのも良いと思います。
飲食業は現場に立たないとわからないことも多く、机上の空論では得られないことも多々あります。
また、副業で「YouTube運営」などをやっておけば、飲食店開業後にもそれらのスキルが役立つ可能性があります。(YouTube運営は多くのマーケティング要素を学べる)

③飲食店開業後に別収入があると経営の保険になる
副業が軌道に乗って、仮に1ヶ月間で10万円を稼げるようになれば、もし飲食店経営が上手くいかなくても「別の収入」があれば、経営的にも、精神的にも負担が減ります。
副業がある種の「保険」になりますね。
ちなみに飲食店経営をやりながら行える副業として個人的にオススメしたいのは
「インターネットを利用したストックビジネス(YouTube、ブログ、版権ビジネス、など)」
ですね。
これらの副業は「自分が寝ていても収益を発生させる仕組みを作ることができる」ので、飲食店経営を始めた後も飲食業と平行して収益を発生させることができます。
実際に自分も「ブログをストックビジネス化」して、飲食店経営をしながら収益を発生させていました。(今は雀の涙程しか稼げていませんがw)
ちなみに、もし現在所属している会社が「副業禁止」であれば、転職も考えた方がいいかもしれないですね。
これからの時代は「企業に勤めて給与を貰う」という従来の働き方ではなく、本質的には「個人で稼ぐ」ことがより重要になってくると思います。(「個人で稼ぐ」ということは「人的資本(稼ぐ能力)を高める」ということです)
仮に企業に勤めていたとしても、個人で別の収入源を作ることは様々なリスクヘッジに繋がります。(倒産やリストラにあっても深刻なダメージを負わない)
自宅飲食店だって「個」で稼ぐ働き方です。
個で稼ぐ副業は、是非飲食店開業前にやっておくことをオススメします(^-^*)
【3】コンセプト設計
次に飲食店経営の主軸になる「コンセプト」を決めていきます。
コンセプトを決めることによって「どの場所で開業するか」「どのような客層を狙うのか」「どのようなメニューにするのか」などが明確になってきます。(「5W1H」が明確になる)
5W1H(ファイブ・ダブリュー・ワン・エイチ)とは、ビジネスシーンで情報を伝える際に用いられる思考整理のフレームワークです。
英語の要素の頭文字を取ったもので、
「いつ(When)」
「どこで(Where)」
「誰が(Who)」
「何を(What)」
「なぜ(Why)」
「どのように(How)」
の6つの要素で構成されています。
ただしこの段階では「70%程度のコンセプト」にしておきます。
理由は「立地によっては再度コンセプトを練り直す可能性がある」からです。
この段階では「大雑把な方向性」が決まっていれば大丈夫です(^-^)q
まずは以下の項目を決めていきましょう。
1. ビジョンと目標を明確にする
- どんなお店を作りたいか?
お店を通じて提供したい価値や、達成したい目標を考えましょう。
例: 「地域の人々が気軽に集えるアットホームなカフェ」「健康志向の人向けのオーガニック料理店」 - 成功の基準を設定
売上目標や顧客数などの具体的なゴールを決めます。
2. ターゲット層を設定する
- 誰に向けたお店か?
年齢層、性別、職業、ライフスタイルなどを具体的にイメージします。
例: 「30代の働く女性」「子連れの家族」「健康を気にする高齢者」 - ターゲット層のニーズをリサーチ
自分が提供できるものと、ターゲットが求めるものが一致するようにしましょう。
3. メニューやサービスの特徴を考える
- 看板メニューの構想・開発
お客様に喜ばれる、記憶に残るような一品を用意します。
例: 地元食材を使ったオリジナル料理、特製デザート - サービススタイル
店内飲食、テイクアウト、デリバリーなど、提供方法を明確にします。
自宅飲食店の場合、小規模でも多様な提供スタイルを取り入れると強みになります。
4. コンセプトに合った店舗デザインを決定
- 雰囲気をデザイン
ターゲット層に合わせたインテリアやレイアウトを考えます。
例: リラックスできるウッド調のインテリア、シンプルでモダンなデザイン - 自宅のスペース活用
自宅のどの部分を店舗にするか計画し、動線や快適性を考慮します。
5. 競合調査を行う
- 出店したいエリアや同業種の店舗を調べる
競合他店のメニュー、価格、サービス、雰囲気を研究します。 - 差別化ポイントを見つける
「自分のお店にしかない」特徴を明確にします。
6. 価格設定と収益計画を立てる
- 価格設定
原価、競合他店の価格帯、ターゲットの支払い意欲を考慮して設定します。 - コストと収益のシミュレーション
初期投資額や運営コスト、利益率を計算し、採算が取れるか確認します。
【4】立地は「自宅飲食店のセオリー+アルファ」
正社員で働きながら、副業を始め、コンセプトがある程度固まったら、次は立地探しです。
飲食店において「立地は売上を左右する重要な要素」なので、長期に渡って探すことになると思います。
以下のポイントに注意して立地探しを行います。
①立地条件
- 人通り: ターゲット層に合わせた人通りの多い場所が理想です。商業エリアや駅近く、オフィス街、住宅街など、ターゲットに応じて選びましょう。
- 周辺環境: 競合店や補完関係にある店舗の有無、近隣の治安や雰囲気を確認してください。
- アクセス: 駐車場の有無、公共交通機関からの距離、自転車や歩行者の通りやすさも重要です。
②ターゲット層に合っているか
立地周辺の住民や通行人の属性(年齢層、所得層、ライフスタイル)が、自分のコンセプトやメニューに合うかを調査しましょう。
ヨッシー店長が考える自宅飲食店向きの立地
以上の注意点を踏まえながら、ヨッシー店長が考える自宅飲食店向きの立地は、以前「自宅飲食店の開業に向いている立地とは?特に〇〇が重要!」という記事でも書きましたが、
- 大型スーパーやショッピングモールが新規で出店するエリアである。
- 今後若い世代の人口が増える新興住宅地である。
- 大型の企業や病院が近くにある。
が、個人的には自宅飲食店向きの立地だと考えています。
さらにこれにプラスして
- インバウンド需要のある街
- 少子化の中でも人口が増えており、新幹線が停まる都市
- ロケーションだけでお金が取れる場所(『聖地巡礼』含む)
などは、プラス要素として考えておいてもよいでしょう。(例えば熱海市など)
【5】物件は2025現在なら中古の空き家を狙う
立地候補を決めたら、次は実際の物件探しです。
立地同様、物件も飲食店経営を左右する要素です。
以下のポイントに注意して立地探しを行います。
①物件の条件
- 面積・間取り: 必要な席数や厨房スペースを確保できるか確認してください。物件の形状が営業に適しているかも重要です。
- 設備: 排水・電気容量・ガス供給の状況や、厨房設備の設置が可能かどうかを確認してください。
- 消防法・建築基準法: 飲食店として営業可能な物件であるかどうか、必ず確認してください。
- 音や匂いの問題: 騒音や調理中の匂いが近隣に影響を与えないかも考慮が必要です。
※内装工事の担当者と物件を見ることをおすすめします。
②物件購入に関する契約条件
- 用途制限の確認: 購入予定の物件が飲食店として使用できるかどうかを確認します。都市計画法に基づき、用途地域(例えば、住宅専用地域、商業地域など)により飲食店の営業が制限されることがあります。
- 建築基準法の適合性: 建物が現行の建築基準法に適合しているか確認します。不適合の場合、リフォームや修繕が必要です。
- 近隣住民との合意: 飲食店を開業することで騒音や臭いが発生する可能性があるため、近隣住民への配慮が重要です。事前に相談や説明を行うと、トラブルを防ぐことができます。
③営業のしやすさ
- 視認性: 看板や外装が目立つか、通行人の目に留まりやすいか。
- 導線: 店内の動線がスムーズであるか。(客席から厨房まで、スタッフの移動がしやすいか)
- 駐車場の確保: 自動車での来店が予想される場合は、敷地内または近隣に十分な駐車スペースを確保する必要があります。
物件選びの際のチェックポイント
- 時間帯別の現地確認: 昼間だけでなく、夜間や休日の人通りや雰囲気も確認。
- 近隣住民との関係性: 飲食店の開業が歓迎される地域かどうか、事前に確認。
- 実際の営業シュミレーション: その物件で営業する様子を想像し、問題点を洗い出す。
ヨッシー店長なら「格安の空き家」を狙う
2025年現在であれば、自分は「格安の空き家物件」を狙っていくと思います。
もちろん立地条件、物件条件を共に満たしている物件が良いですが、なかなか見つけるのは難しそうですよね。
なので、まずは出店する立地を決め、物件探しは不動産屋さんにもお願いしつつ、現地を自分の足で歩いて見てみるのがよいと思います。
そしてもし空き家っぽい家があったら、地元の不動産屋に話をしてみるのが良いでしょう。
仮にその空き家が希望通りではなかったとしても、不動産屋さんに「空き家が出たら連絡ください」とお願いしておけば、物件が見るかる可能性が上がります。
また、『at home|空き家バンク』などから最新の情報を獲得するのもありですね。
今調べてみたら、「100万円以下の空き家」も結構ありました。
また、「空き家で自宅飲食店を開業する際の6つの注意点」という記事も書いていますので、気になればチェック下さい。
【6】メニューやサービスは尖らせる
次に考えるのが、飲食店には欠かせないメニューやサービスです。
前述した『コンセプト』の部分でも書いていますが、ここでは
「集客を意識したメニュー(サービス)」
を考えます。
集客を意識したメニュー(サービス)とは、
「顧客がそのメニュー(サービス)を体験するために、遠くであってもわざわざ来店する商品」
のことです。
例えば、うちでは『日本一辛いガパオライス』という商品がありますが、

日本で販売しているのは恐らくうちの店だけです。
(※少なくとも開発当初インターネット上には存在しなかった)
そうなると「日本一辛いガパオライスってどんな辛さなんだろう?」と興味を持った人が来店するきっかけになります。
サービスだったら、もし「ホオジロザメを観賞できる海中レストラン」などがあったらホオジロザメ見たさに来る人は沢山いることでしょう。
(ちょっと無理があるけど…(^-^;))
こういう「客寄せメニュー(サービス)」があると集客はしやすくなります。
「山奥だけど大行列になっているパン屋」とかは、まさに
「そこに行かないと体験できないメニュー(サービス)」
があるからでしょうね。
2025年現在では「○○専門店」だけでは集客力が弱いです。
顧客が求めているのは、「○○専門店で、どんな○○ができるか?」です。
ここを意識しながら「尖ったメニュー(一部の人には刺さりまくるメニュー)」を考えていくとよいでしょう。
「尖ったメニュー=看板メニュー」
となれば最強です!
マーケティングを上手く行えば、そのメニューを目指して全国(または世界)から来店してもらえる可能性があります。

飲食業界もこのような「細分化」が進んできている印象です。
【7】開業前に事前集客を仕組み化する
次に行うことが、『開業前に既に予約で1ヶ月待ち!』のような
事前に集客できる仕組み
を考えます。
例えば、以下の施策をやってみてもよいでしょう。
強力なコンセプトを作る
- ターゲット層を明確にする:家族連れ、カップル、地元住民、観光客など、誰をターゲットにするかを決める。
- ユニークなテーマや特長を設定:例えば「地元食材を使った総重量10kgの創作料理」「子供も食べられ、カロリーも控えめなハラール料理」「完全予約制のテーブルの下がガラス張りの崖にある飲食店」など、他店との差別化を図ります。
限定感と希少性を強調する
- 席数やメニューを限定:たとえば1日10組限定、コース料理のみなど。限定されていることで特別感が生まれます。
- オープニング特典を用意:予約した人に割引や特別なサービスを提供します。
事前プロモーションを強化する
- YouTubeを活用:立地探し、物件探し、料理メニュー開発など、ドキュメンタリー動画を撮影し、開業までに多くのファンを作る。SNSは色々あるが、YouTubeが「最もファンを作りやすい」といえる。(理由はこちら→ 【2025年本格化】YouTubeは広告費モデルからコンテンツビジネスモデルへ)
- インフルエンサーや地元メディアとの連携:試食会を開催して、口コミを広げてもらいます。
- 地元コミュニティにアプローチ:地域の掲示板やフリーペーパーで告知を行います。
予約を魅力的にする仕組みを作る
- 早期予約特典を用意:開店1ヶ月前までに予約すると、特典や割引を受けられる仕組みを導入。
- プレミアムメニューを予約限定にする:特別なメニューを「予約した人だけ」に提供します。
プレオープンを活用
- 予約のテストマーケティング:プレオープン時に限定的に予約を受け付け、注目を集めます。
- 口コミ効果を狙う:招待客や地元の人々を通じて、開業後の予約を広めてもらいます。
オンラインで話題を作る
- 予約受付開始時の盛り上げ:カウントダウンイベントを行い、「予約開始初日に埋まる」状況を演出。(←ある程度オンライン上でファンを集めたらが前提)
- 早期満席の実績を公表:SNSで「〇月の予約は満席となりました!」と告知することでさらに注目を集めます。
上記の中で2025年現在最も効果がありそうなものは、
「YouTubeによるドキュメンタリー動画」
が良いと感じます。
現在のYouTubeなら登録者数1000人でも、結構な数のお客さんが予約をしてくると思います。(YouTube動画がしっかり面白いものになっているのが前提ですが)
仮にオープン前に50組の予約があった場合、オープン当初は「あえて1日1組限定」にして50組目が来店できるのは約2ヶ月後になる状態を作れます。
こうなれば開業当初から「予約の取れない店」「予約2ヶ月待ち」という「レア度」が演出できます。
YouTubeでファンを作れる人は、あえてこのような戦略で「付加価値」を作るのもいいかもしれません。
【8】自宅飲食店は副業で始める
最後になりますが、
「自宅飲食店は副業で始めた方が良い」
と個人的には考えています。
※事業の複業ではなく、サラリーマンの副業のことです。

なぜ副業で始めた方が良いかというと、以下の理由があります。(デメリットも紹介)
副業で始めるメリット
- 生活費が保証されている:一番のメリット。『無敵の店』状態で「経営の経験値」を積むことができる。
- 独立する前の“慣れ”の期間が作れる:本格的に独立開業する前の「許される期間」を利用して自店をブラッシュアップしていける。
- 本業と副業の相互利益が得られる可能性がある:違う業種の場合は、さらに多くの相互利益が得られる可能性がある。
副業で始めるデメリット
- 体力的に、かなりしんどい:一番のデメリット。自分の休みは無い。過労死する可能性も。
- 本業に支障をきたす可能性がある:本業にも副業にも支障をきたし、「相互損失」を起こす可能性がある。
- サラリーマン・飲食業以外の時間がほぼ取れなくなる:それでもよいと思う覚悟と体力が必要。
詳しくは「平日サラリーマン、週末起業で自宅飲食店経営のメリット・デメリットとは?」という記事を読んで頂ければと思いますが、
「生活費が保証されている」
というのはかなり大きなメリットです。
自宅飲食店を本業として始めてしまった場合、経営が上手くいかなかった時は、廃業、もしくは一時休業状態にして外部で働く…といった状況になる可能性もあります。(事業失敗)
しかし本業のサラリーマンで生活費を確保しつつ、副業で自宅飲食店を始めれば、飲食店経営が軌道に乗るまでは生活費の心配は無くなります。
そして経営が軌道に乗った時点で自宅飲食店を本業にするのが「生活破綻しないセオリー」といえるでしょう。

独立したのは開業から4年半後で、この頃にはある程度店の認知が取れ、常連さんも付いていました。
まとめ
ということで今回は「【2025年版】今から自宅飲食店を開業するならこの流れ!」と題して、2025年現在自分が自宅飲食店を開業するなら「この方法を取る!」という一連の流れを考えてみました。
ここで一度ざっとまとめます。
- 住宅ローンを借りやすい環境にする
- 副業で月10万円稼げるようになる
- コンセプト設計
- 立地は「自宅飲食店のセオリー+アルファ」
- 物件は2025現在なら中古の空き家を狙う
- メニューやサービスは尖らせる
- 開業前に事前集客を仕組み化する
- 自宅飲食店は副業で始める
よく飲食店の開業本などだと、『まずはコンセプトを決めましょう』と説明される場合が多いのですが、自分の実体験からだと、
まずは「お金の守備力を上げることが必須」だと思いますね。
お金の守備力とは、つまり「お金の心配を極力無くす」ということです。
お金の心配を極力無くすことで、その先(コンセプトや物件探し)をスムーズに進めやすくなります☆
自分は開業当初、
「お金は生きていくうえで最低限あればいい、人生は好きなことをやって生きていくことに意味がある」
と考えていました。
これはこれで一つの考え方だと思いますが、12年経った今では「この考えは80%以上は間違いだったな」と感じています。
幸福論に関する本を色々読みましたが、どの本でも共通して言っているのは、
「幸せになるためには『健康』『お金』『人間関係』が充実している必要がある」
と説いています。
昔の自分のように「お金は生きていくうえで最低限あればいい」という考えは100%間違いではないと思いますが、
でも
「ある程度はお金が無いと、幸せにはなれない」
ということを、この12年で知ることができました。
※もちろん単純に「お金があれば幸せになれる」とは思っていませんし、「数億円あれば幸せになれる」とも思っていません。
飲食店経営も一緒で、ある程度運営資金に余裕が無いと、「幸せな店舗経営」はできません。
結局飲食店が潰れる理由は「運転資金が尽きたから廃業」となる場合が多いです。(高齢や病気で辞めるなどを除いて)
だから、飲食店を開業する前にはお金の守備力を上げて、開業後の心配をなるべく減らすことが、本当に大事だと今は感じています。

趣味とは言いませんが、お金の心配が無い状態で開業した方が「楽しく経営」できるような気がします。
ということで今回の記事がこれから自宅飲食店を開業したい人のお役に立てば幸いです(^-^*)
どうもヨッシー店長です。