只今、飲食店の集客を「無料でどこまでできるか?」を研究中。
どうもヨッシー店長です。
飲食業界では、俗に『ニッパチ』という言葉がありますが、これは「2月と8月」のことを表していて、『2月と8月は売上が落ちる』という意味合いが込められています。
なので、よく『あー、やっぱりニッパチはダメだね…』という店主の言葉をよく聞きます。まあ自分もしかりですが…(^-^;)
ちなみになぜ2月と8月が売上が落ちるかというと、
- 2月は、単純に営業日が最大でも28日間しかない(うるう年除く)のと、寒くて顧客の外出が鈍るというのが理由。
- 8月は、長期休暇(夏休み)があって変則的になるのと、暑くて顧客の外出が鈍るというのが理由。
まあ業態などによっても違うので一概にはいえませんが、大方の理由はこんな感じです。
かく言ううちの店(カフェガパオ)も、2月は売上が落ちています。
落ち込んでいても仕方ないので、こんな時は思考を変えて、「こんな時だからいつもと違う集客の施策をしてみよう!」と思い、色々とリサーチしてみました。
そこで多くの気付きがあり、5年半営業しているうちの店でも、まだやっていないことがいくつもありました。
その一つが、「ポイントカード」でした。
正直ポイントカードには今まで抵抗があって、自分がお客様目線で考えると、
「あー、またポイントカード増えちゃったよ…。財布がまた厚くなる…(-_-;)」
というのが嫌だったので、きっと「お客様も困るよなぁ…」と思っていたので、ポイントカード導入は敬遠していたんです。
が!
リサーチしているうちに、
- お客様の財布が厚くならない!
- お客様がカード紛失をしない!
- ポイントカードシステムを無料で導入できる!
- ポイントカードの発注代や印刷代などのランニングコストがかからない!
- ポイントカードの配布数制限がない!
- ポイントカードの使用有効期限前には「もうすぐポイントが切れますよ」と自動的にお知らせがいく!
- ポイントカードの保持人数や利用状況がデジタルで把握・管理ができる!
- メルマガも送れる!
という、まさに理想的なポイントカードの存在を知りました。
それが「LINEショップカード」でした。
※細かくいうと、LINE@という無料サービスに備わっているショップカード機能で、いわゆる店舗専用の”ポイントカード”が作れます。
早速カフェガパオでも、LINEショップカードを導入しました。
ということで今回は、備忘録を兼ねて「LINEショップカードのメリット・デメリット、導入方法」を紹介したいと思います。
※別にLINE@のアフィリエイトというわけではなく、あくまでも同業者(飲食業)にとってのお役立ちとして記事を書いています。
もしポイントカードをまだ導入していない個人飲食店の方は、是非参考になさって下さいね(^-^*)
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LINEショップカードとは?
オープニングでも少し書きましたが、LINEショップカードは、LINE@内に備わっているショップカード機能で、いわゆる店舗専用のポイントカードが作れます。
※LINE@とは、店舗や企業などのビジネス専用のアカウントサービスです。
なので、実物のポイントカードがあるわけではなく、「スマホの中に保存しておくポイントカード」となります。
LINEショップカードで出来ること
LINEショップカードでは、以下のことが出来ます。
店舗専用ポイントカードが作れる
前述していますが、お客様が一定のポイントを貯めれば特典がもらえるポイントカードが作れます。
カードのデザインは10種類の中から選択できます。(2018年2月現在)
ポイントカードのゴールまでのポイント数や有効期限などが設定できます。
「ランクアップカード」も追加で作れるので、例えばシルバーカード、ゴールドカード、プラチナカード…などのランク分けを作ることができます。(顧客内での差別化ができる)
特典チケットが作れる
ポイントカードのゴールでお客様に表示される「特典チケット」が作成できます。
特典名、イメージ写真などを登録するだけで、簡単に作ることができます。
QRコードで自動ポイント付与ができる
LINE@に登録すると、自店専用のQRコードが付いた販促画像(ポスター)がダウンロードできるようになるので、そちらを印刷し店舗内に貼っておけば、あとはお客様自身でポイント取得ができるようになります。
1日1ポイントのみ付与、位置情報で来店時にしかポイント付与できないなどの不正防止設定もできます。
メッセージ配信で再来店を促すことができる
店舗のポイントカードに登録したお客様は、同時にメッセージ配信のリストにも登録されるので、「メルマガ一斉配信」のようにメッセージを送って来店を促すことができます。
ただしプッシュ通知(スマホの上部に来るお知らせ)となるので、頻繁な配信は避けましょう。
プッシュ通知なので、お客様は「常にポイントカードを意識する」といっていいでしょう。
統計管理ができる
ポイントカードの発行枚数、来店獲得数、特典取得数などが数値化されるので、この数値を見て顧客分析ができます。
分析できる項目はこちら↓
- 有効枚数
- 発行枚数
- 総発行ポイント数
- 来店獲得
- カード取得ボーナス
- 有効期限切れ
- 特典チケット獲得枚数
- 使用済み枚数
- 使用率
- 友だち追加数
「ポイント獲得数分布」もグラフで統計できます。
その他機能
LINEショップカードの機能とは別で、LINE@自体の機能となりますが、クーポンやイベントが作成できたり、簡単なホームページが作れたり、アンケートや人気投票のようなユーザー参加型コンテンツを配信できたりもします。
詳しくは「LINE@の機能紹介」をご覧下さい。
LINEショップカード導入にかかる費用
LINE@には無料で登録でき、もちろんポイントカードを作って実装するのも全て無料です。
「LINE@の料金プラン」を見てもらえればわかりますが、メッセージ配信(メルマガみたいなもの)を重要視しなければ、基本的に無料で利用できます。
要するにメッセージ配信を沢山のお客様にバンバン送らなければ「フリープラン」でも問題ないでしょう。(バンバン送ったら逆に迷惑ですしね…(^-^;))
経費に余裕のない個人飲食店としては、上記のような機能が完全無料で利用できるのは、本当に助かりますね♪
ポイント付与の流れ
ポイントカードのポイント付与の流れは以下の通りです。
- LINE@に登録する。
- 自店用のQRコードが載っているポスター画像をダウンロード。
- 印刷して店舗にポスター画像を貼る。←ここまでが店舗が準備する手順
- お客様が来店時にそのポスター画像のQRコードを読み込んで、ポイントをゲット。(初回はポイント付与しつつポイントカードも同時に作成されます)
- 店舗が指定したポイント(7ポイントでゴールなど)まで貯まれば、特典(ドリンク1杯無料など)が付与される。(ゴールするとお客様に特典チケット画像が表示されます)
- お客様が特典チケット画像を見せたら、店舗は特典を付与する。(特典チケットは確認後は消せます)
これが一連の流れになります。
店舗としてはポスター画像を店舗の壁などに貼るところまで行えばいいので、オペレーションの手間がありません。(会計時にスタンプを押したり、ポイント計算したりすることがない)
LINEショップカードのメリット
ここからはLINEショップカードのメリットを、お客様視点と店舗視点で考えてみます。
お客様視点のメリット
- スマホ内のポイントカードなので、財布がかさばらない。
- LINEを使用している限りは、ポイントカードの紛失の心配がない。
- 『あれ?どこいったっけ?』などポイントカードを探す手間がなくなる。
- メッセージ配信によって店舗からのお得情報をゲットできる。
- ポイント消失前にお知らせが自動で届くので、ポイントカードが無駄なく使える。
店舗視点のメリット
- ポイントカードを導入するにあたり、全て無料で始められる。
- ポイントカードを維持管理する上で、ランニングコストがかからない。
- ポイントカードの配布数制限がないので、積極的に販促活動が可能。
- ポイントカードの紛失がなく(お客様がLINEを使っている限り)、ポイント消失前にお知らせが自動で届くので、再来店がしやすい。
- ポイント付与時の店舗の手間が発生しない。
- メッセージ配信や個別チャットで、お客様とのやり取りが可能。
- ポイントカードを保持しているお客様の人数や利用状況を把握できる。
- お客様からの拡散で、新規顧客の獲得ができる。
- LINE@に登録している周辺店舗からのリンクで、新規顧客の来店可能性がある。
自分がLINEショップカードを導入する理由にもなったのが、この「メリットの多さ」です。
基本全て無料なのはもちろんですが、紙やプラスティックのカードを毎回発行しているわけではないので、ランニングコストがかからないのは良いですね。
プラス、メルマガ機能もあるので、別でメルマガシステムを導入することもなく、こちらもコストは抑えられていますね。
また、全てデータで管理していることもあり、ユーザー情報を把握できるのは便利です。
「再来店しないお客様が増えてきたタイミングでメッセージ配信をする」など様々な再来店を促す施策ができます。
これが紙のポイントカードだと、ただひたすら再来店するのを待つだけになっちゃいますからね…(^_^;)
LINEショップカードのデメリット
メリットの多いLINEショップカードですが、ここでデメリットも考えてみたいと思います。
あくまでもスマホを持っていてLINEをやっている人限定
基本的にお客様はLINEアプリからLINEショップカードを登録するので、あくまでもスマホを持っていて、かつLINEをやっているお客様限定になります。
2018年現在では老若男女問わずスマホを使用しているのでLINEをやっている人も多いですが、高齢者でLINEを日常的にやられている人は若い世代に比べると少ないので、店舗のターゲット層が高齢者の場合は親和性は低いかもしれません。
ただ、だからといって、「じゃあ従来の紙やプラスティックのポイントカードの方が有効か?」と問われると、それも違うように思います。
高齢のお客様が紙のポイントカードを保有したがるかどうかの保証はありません。
まずは自店のターゲット層がどこなのかを明確にしてから、LINEショップカードの導入を検討しましょう。
ちなみにうちの店はターゲット層が20~40歳代なので、LINEを基盤にしたポイントカードシステムでも問題がないと判断しました。
LINEが消失すればポイントカードも消失する
LINEショップカードは、LINE(LINE@)が提供しているサービスです。
これはつまり、「LINEに依存したサービス」ということになります。
もしLINE株式会社がLINE@のサービス提供を終了した場合や突然の会社破綻があった場合などは、ポイントカードが消失するばかりか、それまで集めてきた顧客情報も消失することになります。
特定の会社に依存したサービスは、メールアドレスや独自ドメインのようにずっと使える保証はありません。
LINEショップカードを使ったポイントカードシステムの導入は楽で簡単ですが、「もしかしたら全てが消失する可能性もある」ということは、しっかり認識しておきましょう。
メルマガとしては使いにくい
ポイントカード登録してもらったお客様にはメッセージ配信ができますが、このメッセージ配信は「プッシュ通知」で届きます。
※プッシュ通知とは、スマホ上部に横長で出てくるお知らせです。
直接スマホにお知らせがいくので、頻繁にメッセージ配信をすると”迷惑”になります。
もしお客様に『うわ、また来たよ…』と思われてしまうと、店舗自体のイメージが悪くなります。
なので、メルマガのように気軽には使用できません。(メルマガはお客様側のタイミングで開封できる)
メッセージ配信機能はあくまでも“オマケ”程度に思っておき、ここぞという時にメッセージ配信をするようにしましょう。
うちの店がメッセージ配信するとしたら「本日雨の日サービスでドリンク1杯無料です!」や「今週の週替りメニューは毎回大人気のトムヤムクンヌードルです。このメッセージを見せてくれたら海老1尾追加サービス!」などでしょうか。。
少なくともお客様が読んで、『お、この情報はありがたいな!(またはお得だな)』と思うような情報でない限りは送らない方が無難といえそうです。
LINEショップカード(ポイントカード)の導入方法
LINEショップカード、つまり店舗用のポイントカードの導入方法ですが、ここでは大まかな流れを説明しておきたいと思います。
ポイントカード導入からポイント付与までの流れはこちら↓
※店側の各種設定は、PC・スマホ(アプリで操作)どちらからでもできます。
- まずはLINE@に登録する。
- プロフィール写真やホーム画面、ステータスメッセージなどの初期設定を行う。
- LINEショップカード(ポイントカード)の各種設定を行う。
- ポイントが全て貯まってゴールした時の特典(ドリンク1杯無料など)の設定を行う。
- 自店用のQRコードが載っているポスター画像をダウンロード。
- 印刷して店舗にポスター画像を貼る。(印刷しないで店舗側のスマホやタブレットなどでもQRコードを表示できますが、飲食店の場合は印刷して壁に貼っておいた方が良いと思われます)
- お客様がポスター画像のQRコードからポイントを取得。(初回はポイント取得と同時にポイントカードも自動的に作られます)
詳細設定は「LINE@の公式ブログ」に設定方法が画像案内付きで見れますので、そちらを参照下さい。
LINEショップカードのメリット・デメリット、導入方法のまとめ
ということで、今回は飲食店用のポイントカードを、LINE@を利用して無料で導入する方法、またそのメリット・デメリットを紹介しました。
ここまでを簡単にまとめると・・・
- LINEショップカードとは、LINE@が提供している店舗専用ポイントカードシステム。スマホの中に保存しておくポイントカード。
- LINEショップカードで出来ることは、
「ポイントカードが作れる」
「特典チケットが作れる」
「QRコードで自動ポイント付与ができる」
「メッセージ配信で再来店を促すことができる」
「統計管理ができる」 - ポイントカード導入にかかる費用は、全て無料。フリープランでも問題なく使用できる。
- ポイント付与の店側の手間は、LINE@を設定して、QRコード掲載のポスターを店内に貼るところまで。あとはお客様が勝手にやってくれる。
- LINEショップカードのメリットは多く、お客様側、店舗側、両方にメリットがある。全てのコストが抑えられ、顧客データを収集するのも良い点。
- LINEショップカードのデメリットは、あくまでLINEをやっている人限定。またLINEがやっているサービスに過ぎないので、LINE株式会社が破綻などすると、それまでの顧客データが消えたり、ポイントカードも消失する可能性がある。
- ポイントカードシステムの導入方法は「LINE@の公式ブログ」を参照。
ポイントカードは一度始めてしまうと、後から変更することが難しいので、導入前には自店との相性をよくリサーチをしてから始めましょう。
上記の記事がお役に立てば幸いです。
よくやっているのは、ランチボックス営業で「本日13時よりおかず一品無料追加サービスやります!」などの告知です。これによって売れ行きの悪い日でも補填ができるようになっています。